singer
□それは誰に言うまでもなく
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その後、数分歩いて目当ての位置に辿り着く。
「luzくん、どっから見る?」
わくわくして満面の笑みでluzくんに尋ねる。
「…っああ、うん、好きなとこ見て良いよ。」
数秒の間を開けて答えるluzくん。
「?うん、ありがと!じゃあね、あそこいこ!」
僕が指差すのは、アクセサリーショップ。
「新しいの欲しかったんだよね♪」
そこから数十分間アクセを見てから、お昼にした。
「kainくん、何処にするの」
「えと、luzくんは?」
「どこでも良いよ。」
どうしよう…luzくんて何が好きなのかな?
ぐるぐると考えていると、不意にluzくんが
「じやあ、あそこで良い?」
「え?あ、うん」
luzくんが選んだのは、
(…?あれ、ここ、)
そこはこの間僕が行きたいと呟いていたスイーツ専門店。
(気のせい、かな?)
店内に入り、空いていたので、店の隅の禁煙席に案内される。
(わ、美味しそう!どれにしよう…)
「決まった?」
「え、と。この苺のクリームパフェにする!」
「ん。」
すぐ近くにいた店員さんを呼ぶluzくん。
(…てか、このお姉さんluzくんのこと見すぎじゃない?)
そう。luzくんが注文している間、お姉さんはずっと頬を赤らめていた。