少女A(JOJO2)

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ワムウとジョセフとの戦いがトラックの二週目に突入した。ワムウはジョセフから受けたダメージが重いのか相変わらず茫然としている。 端から見れば再起不能にしか見えないが残念なことにワムウはそんなに甘くない。一流のスポーツ選手が闘志を表に出せるようにワムウにも意識を切り替えるためのスイッチがある。ワムウのスイッチは目を潰すことだ。親指を目に入れ両目を傷付け見えなくすると額から角のようなものを出しそこに感じる風から周りの事柄を判断した。取り敢えず叫ぼうか。ぎゃああああっ!!

こわっ!グロッ!滅びの呪文唱えてないけど目がッ!目がッ!って叫びたくなったよ!ヤバい潰されたのは私の目ではないけどなんか目が痛くなってきた。思わず自分の目を手で擦る。嫌なものを見てしまった。SAN値がごりごり削られました。もう柱の男との戦いは全体的にグロいから嫌だ。発狂しそうである。

だがジョセフも負けることなく精神を奮い立たせる。そんな二人の前に新たな武器が投入された。大小2つのボウガンだ。これには当たり外れがあって正解は小さなボウガンの方なんだけどどうしようかな。ジョセフに言った方がいいのかな。でもなんだかんだ言ってジョセフちゃんと戦えていたし大きい方のボウガンをワムウに持たせてワムウが大きいボウガンの弦を引けちゃったら即死攻撃を行える可能性が出てくるのでやめておこう。原作通りでいいところはそれでいいや。

そんなわけで大きいボウガンをとってしまったジョセフは案の定弦を引けなくて苦戦することになりその隙に小さいボウガンを手にとったワムウが一発目のボウガンで地形を理解し二発目のボウガンで跳弾を利用しジョセフにダメージを与えた。ジョセフはボウガンの弾を腹部に受け血を吐いた。かなりのダメージを受けたらしい。戦車から落ち倒れこむ。

トドメを刺そうとワムウが近付いてきた瞬間ジョセフはワムウに向けて馬車から落ちた衝撃で引かれたボウガンを放つ。だが弾は見当違いのところへ飛んでいってしまった。吸血鬼たちはそれを見て嘲笑う。

そこからのジョセフは哀れなものだった。ワムウに石を投げつけくるなー!と叫ぶ。もちろんこれも演技なのだがこれってどうなのだろうね。戦士の誇りとやらを汚さないんですか?全く持って正々堂々ではないんですけど?もうジョセフは卑怯者ー!って野次を否定できないと思うよ。個人的にはジョセフが勝てばそれでいいので文句はないんだけどね。もっとやれ

惨めなジョセフの姿を見てワムウが青筋を浮かべた瞬間ジョセフがニヤリと笑う。そしてワムウの『決闘を汚すなジョジョ!』というセリフを言い当てハッとさせた瞬間先ほど放った鉄球が戻ってきた。それはワムウの腹部を突き破り土手っ腹に穴が空く。ジュージューと肉の焼ける音がした。

ジョセフの放った鉄球は波紋を帯びていたのだ。ワムウの身体を波紋が蝕んでいく。そしてそれにより覚悟を決めたワムウは最後の攻撃を仕掛けた。己の身体に風を取り込み集めた風を刃としてジョセフを穿とうとしたのだ。ただしそれには代償を必要とし取り込んだ風はワムウの身体を切り裂いていく。

ジョセフの方もそれを関せず見ていたわけではない。懐から火炎瓶を取り出すとワムウに向かって投げつけた。だがジョセフもこれが最後の策だ。失敗すれば後はない。

火炎瓶はワムウに届くまでに探知され割られてしまった。それと同時にしゅるりとジョセフはハンカチの結び目を解き手に持った。ああ、と私は項垂れる。ついにハンカチとバイバイするときがきたようだ。



「ナマエ!力を貸してくれ!」



声を張り上げるジョセフに対してどうぞお使いくださいと心の中で唱えて状況を見守る。ハンカチは燃え上がりワムウの風に裂かれチリヂリになり消えていった。もったいないけど仕方ない。ジョセフの命には代えられませんから。そして細かくなったハンカチの破片が燃えながらワムウの中に消えていく。瞬間爆発が起きワムウの身体が飛び散った。これR-18規制かけた方がいいんじゃないの?めっちゃグロいです。

首だけになったワムウがジョセフと言葉を交わす。そしてジョセフはワムウの鼻から解毒剤の入ったピアスを取ると中身を飲み干した。やがてワムウは風のように消えていく。ジョセフが勝ったのだ。

私もじっと消えていくワムウを見送った。ジョセフが勝ったのにちょぴり悲しい気持ちになるのはワムウがいいやつだったからだろう。敵ながら勇敢な戦士だった。視界がぼんやりと滲んだ。うん、ワムウ素晴らしい奴だった。あ、でもカーズに対しては感動したりしませんから。あのゲスに流す涙はない。ヤっちゃって下さいジョセフさん。

そんなことでワムウ戦も終わったことだしリサリサ先生vsカーズの戦いが始まる。その前に人数で勝ってるんだからやっちまえとモブゾンビどもが襲い掛かってきたがあっさりリサリサ先生が倒してしまった。キャー!リサリサ先生素敵ィー!



「一対一で戦うつもりがないのなら赤石は破壊します」


「そいつらが勝手にやったことだ。こちらの本意ではないことはそいつらを始末したことから証明している」



そういうとともにカーズは歩きだし戦いの場へ向かった。けっ、よくいうよ。あわよくばゾンビたちの攻撃で赤石を手に入れられるかもしれないんだろ?なんか私カーズの行動全部悪い方に深読みしてしまうな。まあカーズのこと嫌いだから仕方ない。

カーズとリサリサ先生は建設中の建物みたいな骨格だけある場所へ向かった。昔はここで闘技場を観戦してたらしい。ボロボロでその面影はありませんね。足場が悪そうです。リサリサ先生がんばって!

さて原作通りであるならばカーズは卑怯な手を用いリサリサ先生を倒し人質とする。そしてその後のジョセフとの戦いを有利に運ぼうとするのだがそんなことをさせるわけにはいかない。別にこのままでも死亡フラグ的な意味での問題はないが原作通り進むとあのリサリサ先生の美しいおみ足に穴が空いてしまうのだ。そんなことはさせないからな!ウィンウィンいいながら頬擦りとかさせないからな!この究極変態生物め!

たが、だからといって今すぐカーズに攻撃を仕掛けるわけにはいかない。何故ならば今手を出したのなら卑怯者はこちらになりジョセフに罵られるのは私になってしまう。それでリサリサ先生のお足を守れたとしても私が世間的に死ぬので却下である。ごめんなさい、私自分が一番大切なんです。ちゃんとリサリサ先生助けるから許してくれー。

そんなわけで今すぐ攻撃を仕掛けることはできないので二人の行方を見守る。戦闘開始の合図とともにカーズは姿を消した。柱の割れ目の中に身を隠したのだ。なんで生物でもない柱の中に入れるのか不思議に思ったがそういえばあいつらの関節はあってないようなものだと思い出す。そういえばサンタナさんは身体をぐにゃぐにゃにして配水管の中とか入ってましたね。奴らの骨はどうなっているのだろう。

柱の隙間から奇襲をかけてきたカーズだがリサリサ先生の方が1枚上手だった。波紋を通したマフラーは探知機となっておりカーズを探すことができた。背後からの攻撃をマフラーを使い避けるとリサリサ先生はカーズに対して攻撃を仕掛ける。その拳はカーズの頭を撃ち抜いた。カーズの頭がぱっくり裂ける。誰がどうみても致命傷だ。ジョセフが歓声を上げる。だけれどもまだ終わらないことを私は知ってる。リサリサ先生をやらせはしないぞー!

勝利の嬉しさからリサリサ先生に意識がいっているジョセフを尻目に私はこっそり半透明になり気配を消しリサリサ先生の背後に待機する。確かカーズ本人もリサリサ先生の後ろから襲い掛かってきたがはずだからこの辺りにいたらいいだろう。背後を狙うなんて卑怯な奴だ。武士道精神の風上にも置けないね!え、そのカーズを背後から狙う私はどうなのかって?私はいいんだよ。

そうこうしているうちに壁の隙間からカーズが現れた。よし、今です!



「これで終わりですか。何やら不穏な」


「ワムウと比べたら案外あっけなかったが威張ってる奴は案外あんなもの!リサリサ先生の実力がお礼状ということもあるが、」


「させるかぁぁぁぁー!!」



ジョセフが何かを叫んでいたが遮るそう叫びながらカーズに飛び蹴りをかます。リサリサ先生に斬りかかろうとしていたカーズは不意をつかれバランスを崩した。リサリサ先生はちゃんと無事だ。よっしゃぁー!成功!リサリサ先生の足に頬擦りフラグはぶっ飛ばしてやったぜイエーイ!



「な、カーズ!バカな!奴はさっきリサリサ先生がやっつけたんじゃ、」


「さっきのは影武者だよジョセフ。こいつが本物だ!」


「よく見抜きましたナマエ。カーズ、覚悟!」



そういうとリサリサ先生がカーズに波紋攻撃を仕掛ける。本物のカーズは一味違いさっきの偽物のようにヤられはしなかったがバランスを崩した状態でリサリサ先生の追撃を受けたのだ。波紋攻撃をくらいはしなかったが足を滑らしそのまま落ちていった。下は水晶の針山でカーズは串刺しになった。



「クソォォォーー!!こんな下等生物にこのカーズがぁぁぁぁーーー!!!」


「柱の男は太陽のエネルギー以外では滅びない。とどめを差しますよジョジョ」


「おう、わかってるぜリサリサ先生!」


「クッ、ゾンビども奴らを喰らい尽くせ!!」



そうカーズが叫ぶとともに沢山のゾンビたちが現れジョセフに襲い掛かった。あっさりカーズ倒せたぜイエーイと思ったが中々ことはうまくいかないらしい。ジョセフがゾンビたちに囲まれそれに対してリサリサ先生も下に降り応戦する。

リサリサ先生とジョセフが互いに背中を預けあう形でゾンビを蹴散らせていく。戦いは終盤へと向かっていった。


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