少女A(JOJO3)

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アヴドゥルさんの傷も癒えたようで手続きをして病院を後にする。その時ポルナレフが女性にモテモテのイギーに食って掛かり逆に飛びかかられ屁を吹きかけられていたけどそれもいつも通りのことだね。ポルナレフはいつになったらイギーに勝てないことを学習するのか謎だがまあ取り敢えず皆そろってDIOの館を目指す。

DIOの館があるとされるカイロにはナイル川を下って向かうため船に乗り水路を進むことになった。ここではスタンド使いが襲ってこないとはわかっているが水が苦手な私にとって川の移動はちょっと怖い。びくびくと敵がこないか怯えていると典明と承太郎に水中戦になったら大丈夫だよ。僕らに任せてくれとぽんと肩に手を置かれ微笑まれた。なんと頼りになる人たちなのでしょう。今のお言葉に胸がきゅんとした。ハイプリエステス戦で彼らが頼りになることは実証済みなので安心して身を任せられますね。水中戦の危険度が下がってマジ嬉しい。君たちが私の仲間で本当によかったよ。ありがとう!あとは任せた!

そんなわけで船に乗っているときに襲われたとしても助けてくれるとお墨付きをいただいたわけだが船旅はいたって順調に進んだ。だって次の敵はアヌビス神だもんね。刀である奴は海水につかると湿気ったマッチ並みの役立たずになる私と同レベルで水気が苦手なのだ。そんな奴が水上戦を仕掛けてくるはずもなく船は無事陸についた。船旅自体はまだ続くのだが船主の都合で一時的にこの町に滞在するらしい。船に乗せてもらっている身で文句はいえません。時間もできたし皆でご飯でも食べようかとブラブラと町中を歩いていたらいつの間にかポルナレフがいなくなっていた。あれ?あいつどこいったの?なんかお腹すいたとぐちぐちいってたし単独行動で何か買いにいったのか?仕方ない奴だな、と思って探してみるとなんか遺跡っぽいところで血だらけのポルナレフを発見した。どうしてそうなったし。



「ポルナレフどうしたんじゃ!?」


「敵に襲われたんだ。もう大丈夫、本体は倒したぜ」



そういってポルナレフはちらっと倒れている男性に視線を送る。確かにそこには白目を向いて首から血を流している再起不能の男性が倒れていた。皆それをみてほっと息を吐いたが残念ながらまだ敵は倒せてません。アヌビス神は厄介なことに本体がいないスタンドで刀を抜いた人間の意識を乗っ取って戦うスタンドなのだ。巻き込まれた青年はドンマイです。あとでSPW財団手配してあげるようにジョースターさんに進言しておくよ。

ということでまだ戦いは終わってないのだ。アヌビス神がネズミを操り刀を運ばせようとしてたので周りにいたネズミを追い払い刀を入手する。あ、もちろん直接は触らないよ?抜かなければ大丈夫だとは思うが操られたくないのでカバンに入っていたタオルで鞘を包んでゲットする。ポルナレフが怪訝そうな顔で何しているか聞いてきたから放置してるのもどうだし警察に届けようと言っておく。



「ナマエその刀どうするんだよ。それ、あいつが使ってた刀だぜ?」


「いや、まあここに置いておくのもどうかと思うし警察にでも届けようと思ってね。ポルナレフはズタボロだし私が届けとくよ」


「そうじゃのう、持ち歩くわけにもいかんし警察に届けるのがよいじゃろう」



ということで呪われた刀は私が入手しました。イエーイ。え、それでこれをどうするかって?そんなの決まっているじゃないですかやだな。この刀は存在する限りパワーアップしながら私たちを追ってくるんだぞ?そんな強くてニューゲームしてくる敵と戦うなんてごめんです。幸いどうすればアヌビス神を無力化できるか知っているので後は実行するのみ!私たちの乗る船の出発を知られる汽笛が辺りに鳴り響いたことから皆慌てて船に戻る。そして船に乗り船縁に場所を陣取ると私は川に向かって刀を翳した。

アヌビス神は刀のスタンドで水に弱いというのなら簡単だ、水の中に沈めてしまえばいい。原作でも川の中に落ちてリタイアするのだからそれが少し早まるだけのことだ。本当は鞘から引き抜いて刀身を水に浸けたいのだが引き抜いた瞬間操られてしまうのだから仕方ない、このまま川の中に落とすとしよう。



『(うわあああっ!!てめぇ何をするんだ!やめろ!川に落とすんじゃねえ!!)』



まさに手を離そうとした瞬間アヌビス神の声が頭の中に響く。すごいぞこいつ、脳内に直接話し掛けてきやがった。テレパシーを使えるアヌビス神に感心はするが慈悲はない。こいつをこのままにしておくと承太郎とポルナレフが酷い目に遭うのだ。ポルナレフはともかくとばっちりの承太郎はかわいそうだろ?というわけではい、さよならー



「ああ、しまった。手が滑った(棒)」


『(うぎゃあああっ!?水はダメなんだ!刀だから錆びちまうんだよ!助けてくれぇぇぇーー!!)』



ポチャンと音をたててアヌビス神は川の中に沈んでいった。よし、これでエジプト九栄神の1人をやっつけたぜ。やったねナマエちゃん!迫り来る敵スタンドの脅威から仲間を守りきったぞ!えらーいえらーい。まあやったことといえばポルナレフが倒した転がっているだけの刀を川の中に投げ捨てただけなのだけどね。

というわけでアヌビス神を倒すことができました。私が刀を落としてしまった(故意)ことについてジョースターさんたちはまあやってしまったことは仕方ない、次から気を付けるのじゃぞくらいのお小言だったのにポルナレフだけがあーあ、なんか価値がありそうな刀だったのに落としやがってナマエはダメな奴だな。持たせるんじゃなかったぜとネチネチ虐めてくる。このやろう、私の行動のおかげで誰が助かったのだと思っているのだ。もう金輪際ポルナレフは助けてやらんからな!ぜったいに絶対に助けてやらんからな!自分で頑張ればーか!

腹が立ったのでコーヒー味のチューインガムを対価にイギーをポルナレフにけしかける。髪の毛をむしられるポルナレフを見ると実に気分がいい。ふはは、そのまま将来ハゲてしまえ。

エジプトに入ったというのにDIOの館はまだまだ遠い。次々にやってくる刺客に対してできることは少ないがそれでも頑張れるところは頑張っていこう。ただし!ポルナレフは助けん!


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