少女A(OP)

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「ほう、七武海の1人トラファルガー・ローがこんなとこ来るとはどういうことだ?」


「この島には政府の色々な文献がある。それが見てえだけだ。邪魔はしねぇよ。何なら研究を手伝ってやったっていい」



そんなこんなでパンクハザードに来てしまいました。もうさっきから身体の震えが止まらないよ。恐怖からというよりは物理的にだけど。パンクハザードが寒いなんて聞いてないぞ?めっちゃ氷に覆われてるじゃん。キャプテンめ、1人だけちゃっかりコート着やがってズルい!セコい!私にも寄越せ!あー、ベポが恋しい。あの暖かな毛皮が恋しいよー。因みにパンクハザードの裏側は炎が立ち上る灼熱の地らしい。どうなってんだここは。

キャプテンは現在ターゲットであるシーザー・クラウンと話している。シーザーは話を聞いてる感じマッドサイエンティストって感じだが見た目が人間じゃない。なんで角生えてるの?後ろのお姉さんも手が鳥だしここは動物実験所なの?取り敢えずもし私がつけるなら熊耳がいいと言っておこう。ベポとお揃いのふわふわの白耳がいいです。



「横の女は誰だ?まさか恋人か?手なんか繋いでなかいいじゃねえか」


「こいつは俺の部下だ。気に入ったから連れてきたんだが完全になついてなくて隙あらば逃げようとしやがる。だから逃亡阻止のためにこうしてんだよ」


「彼女は空風のナマエね。頂上戦争であのポートガス・D・エースを救った人間の1人。火拳のエースと麦わらのルフィの妹よ」


「何?随分な肩書きじゃねぇか。実物のこいつ見てるとそうとは思えねえぞ?」



なんか話の流れが私の方に向かっている気がする。あの、もうホントに視界と焦点にいれなくていいのでほっといて下さい。知名度とかマジいらね。あの頂上戦争のせいでやっぱりそれなりに私の存在は顕にされてしまっているらしい。勘弁してくれ

あとどうでもいいが現在キャプテンとおててが繋がっている。勿論そこにはラブとか甘とかそんなものは一切なくただの拘束である。何度も駄々こねて逃げようとしたのが効いたらしい。私が逃げようとするから捕まえられてます。全く緩むことなくそれどころか時々グリグリと力込められて手が痛いです。もう逃げないから、とは口が裂けても言えないけどが痛いので離してくれ。手の骨が悲鳴をあげています。まあキャプテンもわかってるから手を離さないのだろう。く、悪循環



「まあそいつは大したことなさそうだからいいな。だがロー、お前は俺より強い。ここに滞在するならおれより立場を弱くすべきじゃねぇか?」


「どうすればいい」


「秘書のモネの心臓をやる。だからてめぇの心臓を寄越せ」



大したことなさそうと言われて嬉しいような悲しいようなやっぱりこんな雑魚オーラ出てる奴に蔑ろにされて腹立つような複雑な気分だが事態は急展開を迎えた。

えええーーー?!!心臓!?それは無理だろ!それはなくてはならない身体の一部と思ったらあっさりキャプテンは自分の心臓を抜き取りシーザーに投げた。えええええーー!!??



「キャプテンいいの!?ホントにいいの!?心臓ってないと死ぬんだよ?アレを潰されたり燃やされたり溶かされたりしたらキャプテン死んじゃうんだよ!?いくらキャプテンが傍若無人のわがまま野郎でも心臓ないと死ぬんだよ?アンダースタン?」


「お前は俺のことなんだと思ってるんだ。勿論わかってる。それくらいの条件は仕方ねぇ」



そういうとキャプテンはモネさんという鳥人間の女性から心臓を抜き取った。うえ、心臓とか初めてみたけどグロい。R-18G系は好きじゃないんだよ。よく船員で人体パズルさせられてたけどあれは内臓見えないし実際に臓器みるのは初めてだ。キャプテン直ぐ様それをしまってくれませんか?出ないとキャプテンのコートが汚物で大変なことになります。

キャプテンはそれを悟ったのかすぐに心臓をしまってくれた。ふー、やれやれ

その後キャプテンとその場を離れ作戦会議をする。やはり心臓取られたのは計算外だったらしい。動揺を悟られないように冷静に努めたがヤバい状況らしい。そりゃ誘拐対象に心臓握られてるんだもん。ヤバくないわけはないな



「すぐには行動を起こせない。心臓を取り戻す機会を待つぞ」


「アイアイキャプテン」


「だからナマエ、隙見てシーザーから俺の心臓抜き取れ」


「いや無理ですけど?」



大変なことになったなーと思ったらその面倒を押し付けられた。いや無理だろ?心臓ですよ?心臓!一歩間違えたらキャプテンが死んじゃうじゃん。そんな責任の伴う任務したくないです。



「キャプテンが自分でやればいいじゃん。あれだ、シャンブルズ!」


「“ROOM”を使った時点で気づく可能性が高いしそもそも俺は警戒されている。存在感が薄いお前の方がいい。まあがんばれ」



キャプテンはそういってポンッと私の頭に手を乗せた。ええっー!?全く頑張りたくないよ!いやいやギブです。無理です。キャプテンがんばれよ!

なんていっても私の意見が通ったことなど1度もないので私は泣く泣くキャプテンの心臓を取り戻すはめとなった。

あー、私の心臓が痛いよと思いながら私は腹いせにキャプテンのコートの毛を毟るのだった。


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