少女A(OP)

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海賊の心臓を100個を海軍に献上してキャプテンは七武海になった。これでやっと海軍との鬼ごっこから解放されるわけですねひゃっほーい!やっと平穏な日常がやってくるよ!思えば最近ろくなことがなかった。ドクロの旗を見つければそのたびにキャプテンに船長を捕まれてこいといわれ、カモメの帆船に追われれば風向き変えて追い払えといわえ、今思ったけど私働きすぎでしょ。敵船も海軍もほとんど私が片付けてたぞ?七武海になれたのはキャプテンの功績じゃねぇよ。私のがんばりだ。むしろ私が七武海なるべきじゃね?いやなりたくないけど。そんな海賊に狙われ海軍に目をつけられるだけの職業なんかつきたくないです。なのでその地位はキャプテンにお譲りします。どうぞどうぞ

まあとにかくこれで穏やかな日常を送れるんだ。もう他の船相手にむやみやたらに戦わなくてすむのだ。わーい、何しよう。取り敢えず日頃の疲れを癒すためにベポのところにいこう。あの柔らかなお腹にダイブしたい。

そんな感じで平和な日々をおくれると思ったら、思ったら!



「これで条件は整った。ドフラミンゴを倒すぞ」



いきなり会議をするといいだしたから何事だと思ったらとんでもないことだった。ドフラミンゴ?それって確かにキャプテンと同じ七武海の人だよね?頂上戦争の時に見かけたけどピンクの羽コートにすね毛の見える長さの派手なパンツを着てたからすごいファンシーな奴というイメージがある。なに?七武海の会合でイジメにでもあったの?お茶出してもらえなかったり連絡もらえなかったり他の七武海の奴等からハミられたりしたの?キャプテンがそんなこと気にする可愛らしい性格だったとは思わなかったけど取り敢えず落ち込んでるなら胸貸すよ?ベポが。あのふわもふに包まれてきたらきっと嫌なことも忘れられるって。というわけでそんなめんどくさそうなところに喧嘩売らないでください。どう考えてもろくな結果が見えません。



「キャプテンがドフラミンゴにどんだけ陰湿なイジメを受けたのかは知らないけどが争いは何も生まないんだよ?大切なのはラブ&ピース!世界と私の平和を目指しましょう!」


「却下だ。海賊なんてもんは戦ってなんぼだろ。それと何を勘違いしてんのかは知らねぇけがドフラミンゴと戦うことはもうこの船立ち上げた時から決めてるんだよ」



取り敢えず説得を試みたがダメでした。イジメの仕返しにドフラミンゴに八つ当たりしにいくわけではなくわりと本格的に大事な事柄っぽい。船立ち上げたのがいつかは知らないけどそんな昔からある因縁ってなんなの?ルフィとシャンクスみたいな感じ?あんな感動的な話では流れ的になさそうだが。

まあどんな話なのか聞くだけならいいや。聞くだけならね。前みたいに取り敢えず船長連れてこいとかなんの計画性もなく私だけを働かせるような作戦なら全力で逃げよう。そして別のところに再就職しよう。特技は風のように全力疾走で逃げだすことです。前の所では人拐いをしてたので誘拐も得意です。ダメだ、どう考えてもまともなところに就職できる気がしない。なんで私の人生こんなことになってるのだろ?解せぬ



「ドフラミンゴはドレスローザの国王だ。権力財力人材とあらゆるものを持っている。さらにジョーカーとしての名で裏にも通じていて武器や裏の大物との人脈なども持っている。正面から行っても勝ち目はねえ」


「そこまでわかってるなら何故挑もうと思うんだし。バカなの?死ぬの?命は投げ捨てるものではないんだよ!」


「誰かナマエを黙らせておけ。だから俺達はドフラミンゴの仲間割れを狙う。正確にはドフラミンゴの取引相手である四皇の1人、カイドウを怒らせドフラミンゴに矛先を向けさせる。そして漁夫の利を取ろう」


「アイアイキャプテン!」


「モガモガッ」



キャプテンの正気と思えない言動に異議を唱えたらベポに口元押さえられて物理的に黙らされてしまった。無念。いやでも本当正気に見えないんだけど?ドフラミンゴって王様なの?国王なの?つまり国相手に戦いを挑もうとしてるってことなの?無理でしょ。ドレスローザって国がどんなところか知らないけどいくらなんでも戦力が違いすぎますよ。しかも裏に通じてるってつまりアレか。ヤクザみたいな奴なのか。国王が悪どいのは国としてどうよ?でも取り敢えず敵としては最悪だ。だって正々堂々、騎士道精神が奴等にはないってことだもん。汚い手が普通にくるんだよ?自分がやるのはいいが他人にやられるのは嫌なのです。ああ、ヤバい。本気で次元が違いすぎる。いいか、喧嘩っていうのは同レベルの相手にしか起こらないんだ。つまり戦力の違いすぎる私達では戦争にすらならなくプチッと潰されて終わる可能性が高い。私そんな最後いやなんですけど?というか死にたくない。

と思ったら別の奴けしかけて潰しあいをさせる作戦らしい。直接私達が戦うわけではないのか。さすがキャプテン素敵ー!自分の手を汚さず相手をやっちゃうとは悪どいですね。めっちゃ支援します!いいぞ!もっとやれー!


口元を押さえてるベポの手をトントンと叩き目線で敵意がないことを伝える。それはベポに伝わったようでベポはすぐに手を退けてくれた。ぷはっ



「きゃぁーっ!キャプテンすてきぃー!かっこいいー!そこに痺れる。あこがれるぅー!」


「ああ。それで具体的な作戦だがシーザーという男を捕らえる。奴はドフラミンゴがカイドウに流してるスマイルという品物を作っている。スマイルを渡せなければカイドウの怒りがドフラミンゴに向かうことは間違いない。シーザーは今パンクハザードにいるようだからこれからそこに向かう。相手に警戒心を抱かせないために作戦は少人数で行うが失敗すればあとはねぇ。心してかかれ」



キャプテンの真剣な顔つきに皆ごくりと唾を呑む。本気で重要な作戦のようだ。この作戦にハート海賊団の未来がかかっているといっても過言ではないそうなのでみんなやる気十分だ。取り敢えず私も表情を活動させ真剣な表情を作る。風の流れと空気は読める方だ。



「残った人員はゾウに待機しておけ。そこで落ち会おう」


「イエッサー!キャプテン!」


「よし。じゃあ俺とナマエはパンクハザードに向かうぞ。準備しろ」


「全然よくないですぞキャプテン!!なんで私も作戦に入ってるんだよ!聞いてないわぁぁぁぁぁーーー!!!!」



待機要員だと思ったら違った。バリバリ主戦部隊に投入されていた。いやいや!そんな生死と未来がかかってるような作戦に参加したくないんですけど?!ほら、キャプテン考え直して?私のキャラ見てみ?どうみても隠密作戦に向いてないでしょ?ね?というわけでチェンジでお願いしますぅぅぅーー!!!!



「やだやだやだキャプテン!私そんな七武海とか四皇とかがいる戦場に行きたくないです!死にたくなーい!」


「今から行くのはパンクハザードだ。ドフラミンゴもカイドウもいねぇよ」


「でも最終的にバトルになるじゃん?どうせそのままついでにドレスローザに攻め入ろうとかになるんでしょ?一緒じゃんバーカ!」


「ならねぇよ。いくら俺でもそんな無謀なことはしねえ。シーザーはガスガスの実の能力者でお前の能力と相性がいい。それにお前誘拐得意だろ?お前は今回の作戦には必要不可欠だ。諦めてついてこい」


「好きで特技になったんじゃねぇよ!とっか不健康ヤブ医者が無理やり特技にさせたんだろ!うわーん!嫌だいきたくないー!私も待機組がいいよー!!」


「頑張ってねナマエ〜」



そんなこんなでキャプテンに引っ張られパンクハザードへと連れて行かれたのだった。

そしてそのあと何がなんでも逃げとけば良かったと後悔するくらいとんでもない奴に再会することになるとはその時の私はまだ知らなかった。


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