少女A(OP)

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エース処刑について恐々してると1つ朗報が入った。それはエースを救い出すために白ひげ海賊団が動き出してるらしいという情報だ。

白ひげ海賊団?と思ってたらどうやら新世界をすべる四皇の1人、世界最強の男エドワード・ニューゲート率いる海賊団であのロジャーともやりあった凄い海賊団だそうだ。全部聞いた話で私は全然知らなかったけど。聞いた人にめっちゃ呆れられた。物知らずですんません。酒場の兄ちゃんありがと!

そういえばうっすい原作の知識でなんかエースが白ひげ海賊団に入った親父の印背負うんだみたいなこといってた気がするわ。そんなに凄い人の所にいたのねエース。でもよかったよこれはきっとエース助かるよねきゃっほーい!

と思って浮かれてたら今度は悪い知らせが入ってきた。

なんでも今このシャボン島には11人の億超えルーキーがいてその内の3人が天竜人を傷付けて今から大将がやってくるらしい。

天竜人って、アレだろ?ちょーお偉いさんな世界最高の権力者達だろ?見たことないけどそんな奴ら敵に回すとか何処のバカだよと思ってたら3人のうち2人が知った顔だった。マジかよ

1人はまさかのお兄様でした。ルフィィィィィー!おまえかぁぁぁーー!!

何でそんなにトラブルメーカーなの!?え、今からそのせいで大将がやってくるんだぞ?確かじいちゃんが中将だからじいちゃんよりヤバい人だね。ほんと何やってんの?

そしてふと手配書のルフィの賞金額みると3億でした。何したんだろうこいつ。3億って並みのことはしてないな。関わりたくねー


そしてもう一人はこの間無銭乗船したユースタス・キャプテン・キッドでした。…私のこと覚えてないよね?3億1500万に狙われるとか生き残れる気がしない。然り気無く兄貴より賞金高い。こいつもヤバい。頼む私のこと忘れててくれ。


あとはトラファルガー・ローとか言うやつもこの企てに乗ったらしいがこいつはしらん。誰だ?でも賞金額が2億だからろくでもないやつには違いない。

そしてきっと誰かが突っ込んでいるであろうけどこいつ医者と言うくせになんでこんなデカイ隈あるの?なんでこんなに病弱にみえるの?絶対ヤブだろ。

死の外科医とかいう時点で色々アウトだが人相もアウトだ。絶対にこいつの診察にかかりたくない。

取り敢えず現状はわかった。さっきから海軍がなんか交通規制みたいな誘導してんのはこのためか。市民の皆さ〜ん、海軍の指示に従って避難して下さ〜い。ってさっき町中で海軍が一般市民の誘導を行っていたのだ。私もこれに従っとけばよかった。でも海軍って反射的に避けちゃうんだよ。

海軍のいない方いない方に逃げてたから周りに人がいないよー。これはよろしくない状況だ。今からでも戻ろうか。どうか事件に遭遇しませんように。

と思ってたら近くでなんか爆発音が聞こえた。これは死んだかも。どうみても交戦中ですよね。オワタ

どの海賊団だ?兄貴か?閣下か?それとも隈?

交戦場所は丘の下らしい。恐る恐る覗いてみるとでっかいくてクマ耳の帽子を被った6mくらいの男と閣下と医者が交戦してた。はい、閣下と隈の目の医者ですね。兄貴と会わずにラッキーと思うべきか閣下に会って絶望すればいいのかどっちだろうか。もう戦闘に巻き込まれた時点でアンラッキーですね。早く逃げよう。

だが、今逃げた所で万が一見つかり矛先がこっちに向かったらそれこそたまったものじゃないので動けない。あのクマ帽子も海軍側っていうなら頼りたくないし。てかさっきからあのクマ帽子ビームとか吐いてるけど人間ですか?もはや生物かどうかも怪しいな。

取り敢えず息を潜めて成り行きを見守ることにする。いざとなったら能力使って逃げよう。

医者が変な緑のサークル出したり閣下が集めた金属で巨大な腕を作ってそれでクマ帽子を攻撃したり、人智を越えた戦いがその場では行われている。強ええ。流石3億1500万と2億、戦い方がイッちゃってます。そして所々でてくるシロクマが可愛い。なにあれ。もふもふしたい。


それは置いといてどうやら閣下&医者ペアが優勢な模様。

クマ帽子が閣下に向けてレーザーを放つ。閣下が金属の腕でそれを受け止める。そして、


『リベル!』



閣下の腕から放たれた金属の塊がクマ帽子に向かって飛んでった。クマ帽子はそれを受けてひっくり返る。リアル犬神家なう



「ハッハ!俺達の勝利だぁー!!七武海の一角を落としたぞ!」



閣下とその仲間が勝利宣言を言い放った。叫ぶ閣下といぶかしむ医者。

おお、どうやら閣下が勝ったらしい。流石閣下、お強いですね。

ちらりと崖の下を見るともくもくと煙をあげるクマ帽子野郎がいた。バチバチ電気の爆ぜる音もするしクマ帽子マジで人間じゃないのかよ。改造人間ですか?サイボーグ009ですか?

と思ってるとふとクマ帽子がバチバチという音ともに起き上がった。まだ壊れてなかったらしい。そしてその先には無防備な閣下のお姿がある。

閣下も気付いたらしいが明らかに動揺してる。もう腕にあの金属はないしこれって閣下ヤバイんじゃね?閣下が原作でどれくらいのポジかは知らんが今や主人公の兄のエースですら命が危ぶまれる時代だ。ひょっとして閣下ここでジ・エンド?それはなんか嫌だ。一方的とはいえ共に船に乗った人間だ。

助けたいが姿見られるのは嫌だ。というわけで丘の上に身を隠したまま能力を発動する。


ピピピッ


『賞金額3億1500万、ユースタス・キャプテン・キッド。捕捉』


「ちくしょう、」



クマ帽子が閣下に狙いを定め閣下が一歩足を引いた瞬間私の作った風の刃がクマ帽子の身体を切り裂いた。鈍い音がしクマ帽子の身体が二つに裂ける。避けた傷口から様々な金属やコードがのぞかせた。

‥うえっ、やり過ぎた。何も真っ二つにすることなかったわ。いくら人間じゃないとはいえグロい。心身的ダメージがでかいわ。

呆然としてる閣下。何にしてもこれで閣下への危機は去ったであろう。見つかる前に逃げるとするか

と思った瞬間身体が宙に浮く。

襟首を捕まれてる感覚がし、気付いた時には両足が地面から離れていた。



「なんだこのガキ」


「てめぇ、トラファルガー!なんでそんなとこにいやがる!!てかそれうちの座敷わらしじゃねえか!」



後ろから聞こえてきた声にさっと青ざめる。
これあの隈目医者の声だよ。やべえよ。見つかった

オマケに閣下にもバレとるしこれヤバス。問い詰められてリンチコースじゃね?



「ユースタス屋んとこの船員か?にしても中々すげえな。大分ダメージ受けていたとはいえ七武海をやっちまうとは」


「うるせえ!いいから返しやがれ!」



下からの閣下からの罵声に私は震え上がる。閣下のところに返品されたらどうなるんだ?よくも俺の船に乗ってくれたなゴラァと尋問タイムですね、わかります。

ダメだ生き残れる気がしねえとだらだら尋常じゃねえ量の汗を流してると医者はじっと私のことを覗き込んだ。



「こいつ嫌がってないか?」


「はぁ?ふざけんな!そんなわけないだろが!!」


「ふん。まあいい。俺達は海賊だ、欲しいものは奪えばいい」



医者の言葉に『は?』と思ってると脇に抱えられそのまま走り出された。え、これどういう状況?と思ってると後ろから閣下の叫び声がした。



「てめぇトラファルガァァァァー!!」


「欲しいものは奪う。それが海賊だ。じゃあなユースタス屋」



医者の腕に揺られ自分が浚われていることに気づく。普通に誘拐じゃねえかあああ!!

いや、閣下もごめんだけど医者もごめんだ!なんか変な医療実験で解剖されそう。断固拒否!

こんな奴等に付き合ってやれるかあぁぁー!!とさくっと能力を使う。



「閣下も医者も海賊はごめんだぁああ!!」


「なっ!?」


「座敷わらし!?」



そのまま風になって姿を消しとにかく閣下と医者が見えなくなるまで飛び続ける。

途中で昔人拐いから助けてくれたおじいさんが光る剣を持つおじいさんと戦ってた気がしたがみなかったことにしよう。やっぱり厄介事とはかかわるべきではないのだ。身に染みたわ。

島の反対側まで飛んで私は一息つくとその場に座り込んだ。ここまでくれば大丈夫だろう。するとポケットからするりとエースの処刑の記事が落ちた。


…なんで問題って次から次へと起こるんだろ。神様は少し休んで下さい。私が疲労で倒れます。

新聞を拾ってはぁーとため息をつく。せめてエースの件は手がかからないといいな。



〜危険だらけのシャボン島〜



(ああ、逃げられちまったな)

(てめぇトラファルガー、よくも)

(どうせお前だって嫌われてだろ?ユースタス屋。それより競争しないか?俺とお前どちらが先にあのガキを見つけられるか)

(ふん、乗った。俺に勝てると思うなよ)

(ああ。じゃあまあこの場を抜けるとするか)


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