少女A(その他)

□7
1ページ/1ページ



3日が経ち3次試験は終了した。正直3次試験なんかよりも終わってからの待機時間の方が地獄だったよ。3人目の合格者がギタラクルだった時は本気で死が見えたわ。お前かよ、3人目の合格者がお前かよ。最強暗殺一家の長男様かよ。私なんでハンター試験なんか受けちゃったんだろう。ハンター試験受けなくても生活くらい何とかなっただろう。少なくても命は失われなかっただろうに。心の底から後悔しました。

しかし、予想に反してギタラクルは私に何もしなかったしヒソカもそれ以上私に構ってこなかった。助かったのか?助かりました。無事生き残れました。ハンゾーがやってきたときは思わず涙が零れた。そんな感じで第3次試験が終了し残るは4次試験と最終試験のみとなった。

ここまで来たら合格したい。絶対に合格したい。だって合格したら華やかな未来が待ってるんだもの!ハンターになったらそれだけで優遇されてついでに衣食住の問題もなんとかなるって聞いたんだもの!私ハンターになれたら隠居生活送るんだ。もう死亡フラグの乱立はこりごりです。

モヒカンに狐目という変なスタイルのチビ試験官が出てきて4次試験の説明を始める。端から試験内容を知ってる私は予め自分の受験番号を隠しさらに周りを伺いみんなの番号をチェックする。ふむふむ、よし!だいたいみんなの番号覚えた!私という異分子が出たから多少はみんなの引く番号が原作と変わるかもしれないがどうせゴンがヒソカの番号引くだろうしヒソカは引いたカードに興味を持たない。とはいえ私の番号引いたらキイキイと殺しに来るかもしれないからやっぱり私のカードは引いてほしくない。お願いだから引かないでください。大人しくゴンとランデブーしてください。私を視界に入れないで。

取り敢えず自分の狩る番号札を引いていく。私は一番だったので最初に引いた。マジかよナマエが一番かよ!とレオリオの声が聞こえてきた。なんだよ私が一番で悪いか!悪かったけどね。一番ホントいいことなんてない。ヒソカと楽しい楽しい命の追いかけっこができるだけだ。羨ましくないだろ?

引いたカードをゆっくりめくってみると371と書いてあった。確かこれはインディアンっぽい奴の番号ですね。何者かはよくわからんが少なくとも最終試験には残ってなかった奴だしモブだな。よし、これは勝ったわ。ふふふ、ハンター試験はずっとヒソカから逃げてばかりの印象だから大したことないと思われるかもしれないが諸君、私はなんといわれようがふうふうの実の能力者なんだぜ?物理攻撃効かないチート野郎なんだぜ?特殊系能力と海とヒソカ以外に怖いもんなんてないさ!ワンピース、ジョジョと数々の修羅場を潜り抜けたこの私が名前すらわからんモブに負けません。ハハハハ!この勝負もらった!

念のためチラッとヒソカのカードも見といたが私の番号ではなかった。384と書かれた番号だった。あのサングラスかけてる頭爆発してる奴がターゲットか。相手は御愁傷様です。死亡フラグがたちましたね。

皆がカード引き終わり試験官が試験内容を説明した。取り敢えず今から遠くに見えるあのゼビル島というやらに行って一週間サバイバルを行うらしい。島に行くための船に乗り込むとガイドっぽいお姉さんが色々離し始めたが受験者の威圧感に耐えられずゆっくりしていってね!といってあっさり消えてった。船は重たい空気に包まれた。

取り敢えず島につくまでは空気のように静かに過ごそうと思ったら私が陣取っていた場所にゴンとキルアがやってきた。おいなんでだよ。



「あ、ナマエ!」


「お、よう!」


「・・・どうも」



反応的に私を探してたんじゃなくて偶然会っただけっぽいけどゴンとキルア私を間に挟むようにしてよいしょっといって私の隣に座り込んだ。ちょっとまてなんだこの私包囲網。なんか囲まれてる気がするぞ?こわい。私の隣に陣取らないでください。別の場所行けや。



「ナマエが一番に3次試験突破したんだろ?ナマエって全然大した奴に見えなかったから一番に合格するなんて思わなかったよ。あんた案外やるじゃん」


「おいこら。喧嘩売りに来たのか?買わないぞ?買わないけどムカつく」


「うん、ナマエって3次試験一番乗りだったんだよね?すごいや!ナマエの試験はどんなのだったの?俺たちは多数決の道で俺とキルアとクラピカとレオリオとトンパさんでいろんな道を多数決で選びながら進んでいったんだ!」


「へー、そうなんだ。そりゃ大変だったね。私は試験より終わった後の方が大変だったわ」


「なんでだよ、試験終わったらそれで終わりだろ?」


「2番目合格者がヒソカだったんだよ」



話を振られたから仕方なしに返答する。そういうと二人があーと苦笑いした。そうだよ、ヒソカだったんだよ。次の合格者くるまでどれだけ恐ろしかったか。しかもその次の合格者もギタラクルだったしあれほど命の危機を感じたことはなかったわ。私本当によく生き残れたな。命があってよかったです。



「そりゃキツイな。お疲れ」


「うん、話しかけられたり逃げたり遊んだり殺されたりして本当に寿命縮んだわ。一番最初に合格なんかするんじゃなかった。こんなところに落とし穴があるなんて思わなかったよ」


「うわー、そうなんだ」



思わず死んだような目になる私に二人は同情したような視線を送ってくる。うん、そうだよ私かわいそうだろ?もっと優しくしてください。

そのあと3人で互いの引いたカードを見せ合いお互いが自分の獲物ではないことを確認する。よかったー。原作知ってるけど万が一この二人の獲物が私だったら絶対に勝てないからな。主要メンバーが試験落ちするなんてことは天地がひっくり返ってもないだろうしどう考えても落ちるのは異分子の私の方です。取り敢えずゴンとキルアの敵にならなくてよかったー!

機嫌がよくなった私はキルアに199番が誰なのか教えてやる。あの坊主3兄弟の長男だよー!教えなくてもキルアは合格するのだろうけどまあいいや。教えて損はない。

そんなわけで2時間船に揺られながらゼビル島を目指す。4次試験に希望が持てました。がんばろ。


8

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ