少女A(その他)
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「私のお題は寿司よ!」
次の試験のお題が出された。周りを見るとみんなわからないらしい。私の世界ではジャパニーズSUSIといえばかなりの知名度を誇るものなのだがこの世界ではマイナーなのだな。いとかなし。この世界でも早くスシがメジャーになることを祈ってるよ。
「どんな料理か知ってる?」
「わかんないや」
主人公組もやはりスシのことは知らないらしい。別にスシを作れなくても試験の方法はかわるので全く問題ないが自分の持っている知識を披露するのは楽しいので主人公組にスシについて教えることにする。向こうの方でハゲが笑いを堪えてるが知ってるのはお前だけと思うなよ!私だって知ってるんだからね!
「私スシの作り方知ってるよ」
「マジでナマエ!?」
「よっしゃー!でかした!」
私の発言にレオリオとキルアが歓声を上げる。残りの二人も嬉しそうだ。ふふふ、もっと崇めてくれてもいいのだよ?
魚の切り身を酢飯の上に乗せる料理だと言えば安定と信頼のレオリオが魚?そんなもんここにはないぜと叫んだ。そしてクラピカに叩かれる。やっぱりレオリオは叫んでしまったか。レオリオは諜報員とかには全く向かないだろうな。おとなしく医者になりなさい。
それで早速川に向かい魚を捕るのだがなんか見たことない魚しかないんだけど本当にこれでスシを作っていいの?食への探求っていったって限度があるぞ。見た目に不味そう。というかここはまだ人喰いの森の中だよね?ということはこいつらの栄養源は人間ってことか。おえっ
それでも試験の為に魚を捕らないといけない。なんとか捕まえた魚は提灯鮟鱇に似ていたが色がショッキングピンクだ。明らかに人が食べていいものではない。まあこれでスシ作るけど。だって食べるの私じゃないもん。きっとメンチさんはオリハルコンの胃袋を持ってるのだろうから大丈夫だろ、うん。
そんなわけで持って帰った提灯鮟鱇をなんとか捌いて切り身にし握った酢飯を上に乗せる。よし、完成だ。ゴン達に完成品を見せてからメンチさんのところに持っていく。ショッキングピンクの提灯鮟鱇は中身も蛍光ピンクだったため恐ろしい色に輝いている。これ本当に食べ物だろうか?いいや出しちゃえ
「えっと、No.100です。どうぞ」
「あらあら、これはまたゲテモノが出てきたわね。どれどれ」
そういってメンチはパクっと私の作ったスシを口に入れた。本当に食べたよ。あんなペンキを溢したような色の魚よく食べようと思うよ。尊敬した。ついでに合格くれると嬉しいです。
「シャリがぬるい。握りすぎ。はい、ダメ。次持ってらっしゃい」
メンチさんはしっしと追い払うような仕草をしながらそういった。ですよねー。やっぱりダメでした。ちくしょう。誰も受かれないとは知ってたがスシで落とされるとは日本人として悲しいぜ。もういいや、おとなしく卵クエスト出るまで待ってよう。
「なんだナマエ落ちるのかよ。本当にスシの作り方合ってるの?」
「それは合ってるけどスシって職人業だから素人がいきなりやっても無理なんだって」
「げっ、マジかよ。そんなもんどうしたらいいんだ」
スシは素人には作れないと言うとみんな表情を歪めた。そんな顔するなよ。私のせいじゃないもん。試験官のせいです。酢飯を握ってもくもくと食べる。どうせ受からないので私は諦めた。というわけでおにぎりをむしゃむしゃ頬張る。久しぶりの米うめぇー
「とりあえずたくさんつくって試験官のところに持っていくのはどうかな?たくさん作れば1つくらい美味しいのができるかもよ?」
「なるほど。確かに有効だ。幸い私達以外にスシの作り方を知っている者はいないようだしとにかく数を作り試験に合格できるレベルのものが偶然できることを祈ろう」
どうやらクラピカとゴンは人海戦術を採用するがそれもまもなくハゲがスシの作り方をバラしたせいでできなくなった。そして1人の合格者も出ることなく試験は終わってしまったのだった。
当たり前だが皆呆然としている。そのうち1人の受験生があんまりな対応にぶちギレて試験官に襲いかかったがあっさり返り討ちにあった。だって向こうはプロハンターで念だって使えるしそうでなくとも勝ち目などない超人なのだ。ちょっと向かった相手が悪かったね。ドンマイ!
これでハンター試験は終わりなのかと陰惨な空気があたりを包んだとき空から1人の老人が落ちてきた。ネテロ会長だ。直接みると改めてびっくり人間だな。あの高さから落ちてなんで足の骨無事なの?奴に関しても人間かどうかも怪しいのでスルーしておくとしよう
新たな試験が発表された。知っての通りゆで卵だ。なんか遠くに見えていた山に飛行船で連れていかれ崖の下にある卵をとってこいと言われた。
風人間である私には勿論余裕寂々の試験内容なのだがゴンキルアクラピカまではいい。なんでレオリオまであっさりクリアできてるの?お前ただの人間じゃなかったの?くっ、やはりレオリオも超人族の1人なのか。なんとなく人類代表お仲間ですよみたいに思ってたのに裏切られた気分だ。まあハンターハンターの主要人物が普通のわけないか。よし、さくっと合格してこよう。
クモワシの卵をゲットしそれを茹でて食べる。それは今まで食べてた卵は卵ではなかったのか!と思ってしまうほどの旨さだった!
この濃厚な味わいッ、煮卵のようにトロトロでかつ深みのある味あり感触も噛むと綻ぶような柔らかさで、って私はグルメレポーターか。とにかく美味しかったです。美食ハンター目指すのもいいなー。でも獅子の巣に飛び込んだりもしないといけないんだっけ?やっぱりやめとこう
そんなこんなで2次試験も無事合格しましたー!イエーイ!でもこれからどんどん死亡フラグがたっていくような試験内容になっていくんだよな。無理は禁物。命を大切にしながらできる限りがんばろう
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