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□ゼロ距離の世界
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広大な草原のど真ん中。
「ほらほらー、悔しかったら捕まえてごらんなさーい」
「くっそーっ!ハッピー!こうなったら超ウルトラハッピーになって超ウルトラターボで超ウルトラ加速だ!」
「なに言ってるのナツ!?生身のおいらがそんな高性能ロボみたいな機能持ち合わせてるわけないじゃん!?」
「あれ?そーだっけ?」
「ねぇナツ…。おいら達何年相棒やって、」
「とにかくっ!なんでもいいから今はあいつを……ルーシィを追えーっ!」
「だからムリだよぉ!おいらのMAXスピードより今のルーシィのほうが早いんだ!」
「なぁにぃーっ?!誰だよっ、空中飛行鬼ごっこやろうなんて言い出したヤツ!」
「ナツだよっっっ!!」
広く高い青空に、猫の悲痛なツッコミがこだまする。
「この分だと、あたしの圧勝ね」
その上を、白い翼を羽ばたかせた金の少女が悠々と飛んでいった。