ピンクのバラに捧ぐ赤い薔薇
□巡り合わせ 1
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騒がしい部屋から出て、1人廊下を歩いていると後ろから名前を呼ばれた。
「雪峰教授」
振り向くと警視庁きっての切れ者である美青年、明智健悟警視がこちらに向かって駆け寄ってきた。
「おやおや。これは珍しいですね。何かご用ですか?」
「先ほどは捜査協力ありがとうございました。実はお話がありまして…ここでは話しづらいので場所を変えたいのですが」
「かまいませんよ」
そう言うと明智警視はほっとしたような、しかしまだ気が抜けない様子で、用意していた部屋に案内し始めた。