ポケモン!
□掛け金
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「はい、これで私の12連勝」
「く……何故だ…」
ギーマとキキョウは、ブラックジャックをしていた。
二人とも賭けは強い方だが、キキョウの方はどうしてもギーマに勝てない。
先程も、キキョウが20を出したのに対してギーマは21。つまり、ブラックジャック。
負けず嫌いの彼女は何度も挑戦するも、ことごとく敗れる。
ギーマはご満悦の表情。
「何故?それは運命に聞いてくれ…ふふ」
「笑うな!…チッ」
「やれやれ…相変わらずだな」
キキョウの舌打ちにも動じず、子供をあやすように頭を撫でるギーマ。
「今日は日が悪いだけだ!明日は…」
「昨日も同じことを言っていたね?」
「う………」
でも明日こそは…と心の中で呟いたキキョウの隣に、ギーマが移動してくる。
そして、そこへ座る。
キキョウのすぐ隣……すぐ近くに。
彼はキキョウの肩を取り、微笑んだ。
「じゃあ、払い戻し金として…」
そっと、互いの唇が触れた。
それはすぐに終わり、キキョウの目の前には見たことの無いくらい嬉しそうに微笑んだギーマの顔。
「ぎ、ギーマ!何をする!?」
半ば混乱状態に陥った彼女に、ギーマはそっと言った。
「さっきも言っただろう?払い戻し金として…だ」
ふ、と妖しく笑う彼に、キキョウはたじろぐ。
ギーマは続けて言った。
「ボーナスゲーム………私が勝ったら、君をいただく。いいか?」
「はぁ!?」