テイルズオブハーツ!
□機械人の破壊と消失
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――シング一行によって壊された。
私の友は……インカとロアとリノは、大破している。
にわかに信じることが出来ない。
インカは白化……。
疑似スピリアを使い果たしてしまった。
ロアは刃が折れ装甲もひび割れ、目も当てられないほど。
リノはロアほど酷くはないが、人間だったならグチャグチャになっていたであろう。
「あと一歩、早く来ていたなら」
シングたちと和解し、三人は破壊されずに済んだかもしれない。
まず、バックアップをとってあったインカの疑似スピリアを、無理矢理だが機体にねじ込む。
彼女は白化から戻ったが、再起動まではまだ時間が掛かるだろう。
ロアは……私の中の思念回路をフル稼動させて、装甲を修復した。
ロアの修復を終え、リノの修復に取り掛かろうとしたとき。
私は気付いた。
リノの破損は二人に比べたら少なめだが、複雑なものであると。
……どうしたら良いのだろう。
思念力は、先程の術で使いきったようなもの。装填が完了するまで、丸々三日は掛かる。
しかし、早く直さねば……完全に機能が停止する。
リノの内部のコードがちらと目に入る。
流石に、流石に無理だ。
『あの方法』は、流石の私でも嫌だし、リノ……いや、疑似スピリアを持つ機械人全てが嫌がることだろう。
内部に手を突っ込んで、直接治すなど。
人間で言えば、経験もない医師が手術をするようのものだ。
「………………やるしか、ないのか?」