サンジさんラブ(短編)
□おそろい
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【おそろい】
サンジ「アリスちゅわーん!
ストロベリーティーです。」
「わぁ!良い香り!おいしそう」
大好きな彼が大好きな紅茶を持ってきて
くれた。
「ありがとう!サンジくん!」
ふと、今日はラフな格好の彼のベルトに目が
とまった。
「新しいベルトかっこいいね!
この間行ったトンガリ島で買ったの?」
大きなスカルのバックルを青いベルトが
引き立てていた。
おしゃれな彼はさすがだ。
何でも着こなしてしまう。
サンジ「あぁ、ベルト探してたんだがいいのが
なくて…。
ウソップに作ってもらったんだ。」
「え!?ウソップが作ったの?
いいなぁ。カッコイイ!」
私の口からポロッと出た「いいなぁ」を彼は聞き逃さなかった。
サンジ「アリスちゃん、ちょっと待ってて!」
そう言うと彼は男部屋へと駆けて行った。
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すぐに戻ってきた彼の手には袋が握られて
いた。
サンジ「はい、どうぞ!
おれからの愛だよ!」
ハート型の煙をプカプカ吐きながら「愛?」の入った袋を私にくれた。
「?…あ、ありがとう。なんだろう?」
ガサゴソと袋を開けると、中には彼とおそろいのベルトが入っていた。
「え?これ…」
サンジ「ウソップに頼んでおそろいで作って
もらっておいたんだ。
アリスちゃんも欲しいって言いそうな
気がして。」
そう言って彼はでへへと笑った。
彼とおそろいだけど、白いベルトに少し小さめのスカルのバックルがついていて、カッコ良くも女性らしさも感じられるベルトだった。
「ありがとう!カッコ良くてかわいい!!」
私はさっそくデニムスカートの腰に巻き付けた。
「えへへ!おそろいー」
ルフィ「おっ!?アリス、そのベルト
かっけーなぁ!」
突然、船長が私達の元へ跳んできた。
「えへへ!サンジくんがくれたの!!
おそろいなんだよ!!
ウソップが作ってくれたんだってー!」
ルフィ「ほんとだ。サンジも同じのしてんだな。
かっけーなぁ!
おれもウソップに作ってもらおっと!」
「えっ!?ちょっ…ルフィ!?」
しまったー。
ウソップに作ってもらったなんてポロッと
言うんじゃなかった。
大抵いつもこうなる。
二人だけのおそろいだったはずが、いつの間に
やら一味でおそろいになっているのだ。
ルフィ「おーい、ウソップ!
アリスとサンジのベルト、おれ達の分も
作ってくれよ!」
ほらね。
「サンジくん…ごめんね。」
サンジ「いいんだ!!それよりほら!
一緒に皆の分作りに行こうぜ!」
小さく頷いて、彼の手に自分の手を重ね、
皆の元へ歩いた。