サンジさんラブ(短編)

□楽しい洗い物
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【楽しい洗い物】





ルフィ「ふー食った食った!」

チョッパー「おれ、おなかパンパンだぞ」

ブルック「わたしもです。あ、わたしパンパンに
    なるお腹ないんですけどー!
    ヨホホホホ!」

ゾロ「ふぁーあ!腹いっぱいになったら眠く
  なっちまったぜ。」

ウソップ「って、いつも寝てるじゃねーか!」

フランキー「コーラを飲めば眠気もぶっ飛ぶぞ?」

ゾロ「いや、いい。寝てくる」

ナミ「ごちそうさまー!」

ロビン「おいしかったわ!」

食事を済ませ、満足そうにダイニングを後に
するクルー達。

片付けをする為に残ったのは、私とサンジくんだけ。
まぁナミとロビンは気をきかせて出て行ってくれたのだろうけど。

サンジ「さーてと、さっさと片付けちまうか!
   アリスちゃんは、何か飲む?」

「ううん、私も片付けするよー!」

サンジ「愛しいアリスちゅわんに片付けなんて
   させられないよー!」

「はいはい、ありがとねー!
 さっさと片付けますよー!」

内心は喜びながらも、サンジくんお得意の軽い言葉を払いのけ、キッチンへとお皿を運んだ。

サンジ「ツレないなぁ。
   でもそんなアリスちゃんも
   好きだよー!んー…」

口を尖らせキスを求める彼を一瞥して、
黙々とテーブルを拭いた。

サンジ「アリスちゃん…冷たい。」

シュンとうなだれるサンジくんに慌てて駆け寄った。

「ご、ごめんね。いつもの軽い口調だったから
 ついあしらっちゃって…
 サンジくん、好きだよ!」

背伸びして チュッ と彼の頬にキスをすると、彼はたちまち元気を取り戻した。

サンジ「アリスちゅわーん!!」

ぎゅーっと抱きついてくる彼が愛しい。
嬉しくて幸せに浸りたくなってしまうが…

「サンジくん、片付けしないと…」

サンジ「アリスちゃんがちゅーしてくれ
   たらする!」

おっと。元気を取り戻し過ぎたようだ。
調子にのってる。

「じゃあ…片付けと夕飯の下ごしらえが
 終わったらね!」

サンジ「っしゃー!!
   とっととやるぞ、片付けぇー!」

「ふふっ。」

やる気がみなぎっている彼はサササッと
テーブルの上をピカピカにし、シンクに手をかけた。

「あ、お皿洗いは私がやるよ!
 サンジくんは下ごしらえして?」

サンジ「だけどアリスちゃんの綺麗な手が
   荒れちまうよ!」

「ありがとう!でもサンジくんのお手伝い
 したいんだもんっ!」

サンジ「はっ!アリスちゃん、早くおれに
   キスしたいんだね!?
   よっしゃー!!
   そういうことなら洗い場は任せたぜ!
   アリスちゅわん待っててねー!
   すぐに下ごしらえ終わらせるから!」

何やら一人で勘違いをしているが、まぁいいか。

私達は背中合わせで持ち場につき、作業を
始めた。




サンジ「〜♪
   コレを入れて、コレも入れて…」

背後で料理をしながら鼻歌やブツブツと
独り言が聞こえ、チラリと彼を盗み見た。

楽しそうな彼を見ると、なんだか嬉しくなる。

「ふふっ」

サンジ「ん?アリスちゃん何だか楽し
   そうだね?」

「え?楽しそうなのはサンジくんの方
 でしょ?」

サンジ「でもアリスちゃん、今笑ってたよ?」

あ、サンジくんが楽しそうだったから
つられて無意識に笑っちゃったのかな?

「好きな人と一緒だから食器洗いも楽しい!」

サンジ「っ!!」

顔だけこちらを向いていたサンジくんが少し赤くなったと思った次の瞬間…

ちゅっ

彼の手が私の頬を軽く支え、唇を奪われた。

サンジ「あ、ごめん!小麦粉がほっぺに…」

「あ、あわわわ」

恥ずかしさのあまり言葉にならない。
でも勇気を振り絞り、私の手を彼の頬におき、
今度は私が彼の唇を奪った。

「あ!あわ!あわ、ごめ、ごめんなさい!」

サンジ「ははっ!アリスちゃん、あわあわ
   言い過ぎっ!」

「ちがっ、あわ!
 …ほっぺに泡ついちゃって!ごめんね。」

私がフキンでそっと泡を拭き取り、彼も私の頬についた小麦粉を優しく拭ってくれた。

お互いの顔を拭きながら見つめ合い、
今度はどちらからともなくキスをした。


「んもう。
 後片づけと下ごしらえ終わってからって
 言ったのに!」

サンジ「じゃあこの続きは、仕事が終わって
   からにする?」

「…今更聞くなんて……ずるい」

結局お互い離れることができず、仕事そっちのけで甘い甘いキスを続けた私達。

夕飯が遅くなり、船長に怒られたのは言うまでもない。





               おわり


 

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