+零崎遥織の人間欺瞞+

□stage1
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「生きるってことは、壊すってことなんだよ」








「生きるためには食べなきゃいけなくて、それは殺すってことで奪うってことで。ステーキやらハンバーグやらは美味しいだろ?そう、僕たちは死体を食べて美味しいと笑っているんだ」








「人は誰かを見下さないと生きていけない。殴られると痛いって傷つけられるのと辛いって知っているはずなのに人は平気で傷つける。自分より下の人間がいることに安堵し歓喜する」








「平等だとかそんなものは存在しないんだよ。
この世界は不平等と不条理と理不尽で溢れてる」










「だからね、生きるってことは殺すってことで奪うってことで傷つけるってことで壊すってことで、






闘うってことなんだよ」











その言葉は一文字も漏らさず覚えている。頭にこびり付いて離れない。





私にそんなことを教えてくれたのは一体誰だっただろうか。







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