夏目友人帳〜黒木霊〜

□神様と転校生。
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月明かりに照らされて、妖しく光る御神木の枝に一人の青年が座っていた。

「・・・この妖気は」

青年は風によって運ばれてきた微かな妖気を感じ取った。

「・・・やっと、やっと見つけた!」

青年は口角をニヤリとあげると桜の刺繍の入った着物から制服姿にかわった。

タンッ!

「ぜってぇに消滅させる。」

青年は決意を新たに枝を飛び降りた。

☆ ☆ ☆

「なぁ、夏目。今日、うちの高校に転校生が来るらしいぜ。」

俺の親友、西村は登校中に突然、そうきりだした。

「知ってるぜ、男だろ?」

もう一人の親友の北本の言葉に俺は苦笑いをうかべて、西村はがっくりとうなだれた。
 

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