小さな君

□日常
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次の日、マルコは先に起きていた。なんか余所余所しい。
起きたなら起こしてくれれば良かったのに。

「どうしたの?マルちゃん。」
「え、いや..何でもないよぃ。」

なんか雰囲気が大人びている。
昨日倒れてしまったので熱でもあるのかとマルコの額に手を置くが熱もない。

「大丈夫?どっか痛いところない?もう...昨日急に倒れるから心配したんだよ?」
口を膨らまして怒ったような表情をする。

「へ...平気だよぃ。」


何故に赤面?うーん...どうしたんだろう。
ま、平気って言ってることだしいっか!と勝手に納得した。
その後二人で下に降り、マルコにちょっと待っててと言い、レイはキッチンに行き、何を作ろうか考える。するとそれまでずっと黙っていたマルコが口を開いた。





「レイ。俺、昨日倒れただろぃ?そのおかげで本当は自分が何者で、何処から来たのか気付いたんだよぃ。」
すまねぇよぃ、と謝るマルコ。


???どういうこと?


「マルちゃん....説明してくれる?」


ビクッと体を一瞬硬くするマルコ。


「....。俺昨日倒れた時一面暗闇のとこに居たんだ。そん時親父と話したんだ。親父っていうのは、俺の乗ってる船の船長だよぃ。
お、俺は....、海賊なんだよぃ。
周りからは"白ヒゲ海賊団1番隊隊長、不死鳥マルコって呼ばれてるよぃ。
それで俺が偵察に行った時に変な年寄りから貰った果物を食べたら縮んじまったんだよぃ。それで天竜人に捕まって奴隷にされてたわけだ。
それに、俺は最初大人の記憶が無かったが、今は全て思い出した。小さい俺の記憶もちゃんとあるよい。......レイ俺が怖いかよぃ?怖くてもしょうがないよぃ、俺をもう追い出「怖くないよ。」すのかよぃ???」
思わずマルコが喋っているにもかかわらず喋っちゃった。

「怖くない。マルちゃんの事を追い出したりしないよ。マルちゃんがどんなに強くても、凄い偉い人でも、マルちゃんはマルちゃんだから、私はマルちゃんの事を一人にしたりしない。家族だもん。私はずっとマルちゃんの味方だよ。」



マルコの小さな体を抱きしめる。

「ありがとよぃレイ。俺が来ちまったのがレイのところで良かったよィ。」

「ふふ。私もマルちゃんが来てくれて不謹慎だけど、嬉しかった。マルちゃんが帰れるまではずっと此処に居ていいからね!」


マルコは本当の事を言ってくれた...。なら、私も言わなくちゃ。


「あのね、マルちゃん、本当は私、あなたの事知っているの。あなたの仲間のことも、過去と未来を少しづつだけど....知ってるの....。でも貴方が子供だったから言わないでおいたの、隠していてごめんなさい。」

「どうやって知ったんだぃ?。」

「この世界には貴方の世界の事を書いた本があるの....。だから....そこで知りました。貴方の世界にはエースっていう人はいる?」

「っ!? .....そうかよィ。その本を見せてくれるかぃ?。」

頷き、部屋に本をを取りに行ったが、ページを開けない。まるで糊付けしてあるみたいに開かない。とりあえず、白ヒゲが表紙に写っている57巻と私が昔プラ番で作った白ヒゲ海賊団のキーホルダーを持って二階に降りる。

「これです。」

「っ!!!!親父!!お...俺もいるよぃ...。っ...開けないよィ。」
「えぇ。何故か開けないんです。それと、これは私がちょっと前に作ったものです。私は貴方達を知っていたから、これが作れたんです。...信じてもらえましたか?」

「あぁ...よぃ。信じてるよぃ。さっきエースを知ってるかい?って聞いたよな?知ってるよぃ。あいつは最近二番隊の隊長になったばかりだ。」

「そ、そうなんですか。か、彼は凄く...その....こちらの世界で人気なんですよ。ぁあ!もちろんマルちゃんもですけど。」


まだエースが生きていることに安心するも、その事を悟られないようにふふ。と微笑む。


「あー。レイよぃ。そのマルちゃんっていうのやめないかぃ?」ちぃと恥ずかしいというマルコにキュンとする。


「どうしてですか?マルちゃんすごく可愛いと思いますよ?ね!マルちゃん♪♪」

マルコが恥ずかしがっていると思うと頬が緩む。
「....。わかったよィ。好きに呼べ。」


そうだ。マルコ記憶も戻ったことだし、もう一度自己紹介しとこ!
「改めまして、私はレイです。マルちゃんのお姉さんで、家族です。」

「マルコだよぃ。ククっ、本当は俺のが年上なんだけどねィ。」





((改めまして、これからよろしくお願いします))
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