サン×ゾロ

□もがれた翼
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最近、ゾロはちょっとおかしい。
何時も欠かさない昼寝をしなかったり、呼んでも上の空だったり。
何か悩みでもあるのか?
なんて考えてたりする。

「サンジ君。ゾロ見なかった?」

ナミさんだ。
ゾロを探しているのか?

「いえ、見ませんでしたよ。」

「そう…一緒に探してくれない?」

「いいですよ。」

ゾロが毎回隠れる場所は大体わかる。
倉庫だ。




「ゾロ、あけるよ?」

「…」

「あけるよ。」

「あけないでくれ。」

「大丈夫。俺しかいない。だから、あけるよ?」

「…」

「ゾロ…?おい、ゾロ!?」

「サンジ…痛い…」

「なにこれ…」

ゾロの背中には、白い翼が生えていた。
だが、片方は何かに斬られて血がだらだらと垂れている。

「俺、堕天使なんだ…今まで言わなくてごめんな。」

「ちょ、ゾロ…?体が透けて…」

「ああ、翼が使えなくなったから、還るんだよ。」

「還る?お前のいえはここだろ!?」

「しかたねえんだ。」

「嫌だ!」

「じゃあな。」

「待ってくれ!!!!!俺のをあげるから!!!!逝かないでくれ!!!!」

「気持ちだけな?」

「ゾロ……………ゾ…ロ」

俺は泣いた。
ゾロがいなくなったから。
寂しい。
ゾロについていけたらな。
着いていく?
そうか、俺もしねばいいんだ。
ゾロ…俺もいくから、待っててね。

「サンジ君。何するつもりよ。」

「死ぬんですよ。ゾロについていくんです。」

「それは、ダメよ。」

「何でです?」

「ゾロが言ってた、」

「…」

「何があってもサンジは死なせちゃダメだって。」

「そうですか…」

「…」

「俺は死にます。」

ナミさんに笑みを残して海へ飛び込んだ。


はずだった。


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「はっっ!!!!!!…………………夢…………………」

「何の夢見てたんだ?」

「翼、無い……………………還ってない…………」

「??????」

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まさかの夢落ち

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