サン×ゾロ

□ありがとうって伝えたくて
1ページ/2ページ

ありがとうって伝えたくて…


ただ、ありがとうって伝えたかった。
素直になれたらどれだけ嬉しいことか。
結局俺は素直になれず、気付けば喧嘩になってた。

「今日は素直になるから。約束するから。
今日だけ、今日一日だけ、君のそばに居させてくれませんか?」

「何言ってんの?お前。」

「今日一日だけそばに居てもいいですか?」

「ダメ」

「ならいいんだ‥…」

ゾロside
朝の会話が一番怖かった。
その理由、
それは、あの場で泣きそうになったから。
やっぱりあいつは俺の事が嫌いだったんだって、俺の片思いだったんだって実感できたから。

「なぁ、ロビンはどうしたらいいと思う?」

「私だったらもう考えないし、そんな事気にしないわ。剣士さんもそうしてみたらどうかしら?」

「ロビンが言うならそうしてみる。」

もうアイツの事は考えない。
そうすれば、このモヤモヤは、晴れるだろうか?
俺だってサンジの事、嫌いだっておもえば、平気でいられるだろうか?
もうアイツは視界に入れない。
でも、でももし視界に入ってしまったら?
そんな時どうすればいい?
どうすれば…

「おい、マリモ」

なんでこんな時にくる?
どうして?
今サンジをみたら俺泣くよ?

「無視すんな。」

「だっ…だって……」

「何?お前さ、どうして泣いてんだよ。」

「お前の…事、じゃ…ないから。
あっちいけ。」

「嫌だ。」

「あっちいけっ‼︎」

「嫌だね。」

「なんだよ。おまえは、」

泣いてる俺を見てそんなにオモシロイか?そんなに楽しいか?

「…‥それは違うね。」

「じゃあなんだよ‼︎」

「お前が心配なだけ。
何時もはそんな顔しないから。」

「心配⁈ぜんぶおまえんせいじゃん‼︎」

お前がおれの気持ちを踏みにじったからじゃん‼︎

「は?踏みにじる?俺が?いつ?どこで?」

「さっきだよ‼︎朝だよ‼︎そんなのも気づけないのか?バカコック‼︎」

「あれは俺の気持ちを抑えただけだ。」

サンジside
この天然マリモは何を勘違いしてるんだ?
俺がお前の気持ちをわかってないとでも?
そなことあるわけないだろ。
お前がおれのこと好きだってことくらい知ってる。
俺もゾロが好きだよ。
だけどあの時、扉の向こうにナミさんやロビンちゃんの気配がしたから。
お前の事を思って少し抑えただけ。

「分かったか?天然マリモちゃん。」

「わかった」

「もう泣くな。お前は男だろ?」

「男だっ‼︎」

今回の事でわかったこと。
それは…
ゾロの心はとても繊細でガラスのように脆い。
そしていろんな感情を持った器用な人間。
あと一つ。
こいつの素顔は、本当に優しくて、俺らより広い心を持ってる。
それくらいだ。

「俺ら付き合う?」

「え?」

「え?じゃなくて、ゾロは、俺が好きだし、俺はゾロが好きだから、両思いなんだよ?」

「付き合うのか?」

「せっかくだから付き合おっ‼︎」

「おぅ‼︎」

今のゾロめっちゃかわいいっ‼︎
何あの笑顔。
今まで一度も見たことのない顔だよ?
あんな顔隠してたなんて知らんかった(ーー;)
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ