幸×政(サス×コジュ)

□二人の時間
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「おはようございます。政宗殿。」

「ああ、おはよう。」

今、甲斐武田と奥州伊達はわけあって同盟を組んでいる。
今日も幸村は俺の所に泊まりに来ていた。

「政宗殿」

「なんだ?」

「このまま、二人だけの時間がずっと続けばいいのに…」

「ha?そんなもん無理にきまってるだろ。」

「しっ、しかし…そういう…」

「この、戦国の世じゃ、んーなもん無理にきまってる。そんなこと、お前なら分かってるだろ?」

今日の幸村は、弱気だなぁ。
いきなりどうしたんだか…
確かに、好きな人と離れるのは辛いけど。

「幸村?…おーい」

「政宗殿…大好きです。いつまでも。この身が朽ち果てようとも、貴殿を好きな気持ちは絶対変わりませぬ。ですから、どうか、どうかこの幸村を想う気持ちは変えないで下され…約束して下さい。お願いします。某、政宗殿が他の誰かと一緒にいる夢を見たのです。」

ああ、なんだ。そういうことか。
俺がお前から離れるわけがないだろう。
何も心配することなんて無いのに。
こういう二人の時間にだけ見せる弱気な幸村も良いかもな。

「大丈夫。俺はお前から絶対離れない。死ぬ時以外な。でも、死んだとしても、来世でまた会える。会えなくても俺が探し出す。だからこんな事で泣くな。俺の知ってる幸村はこんな弱っちい奴じゃねーぜ。You see?」

「政宗殿ぉ…」

さらに涙を流しはじめた幸村の背中に腕を回して抱き締めてやる。
数分経つと隣から寝息が聞こえてきた。
朝から泣くから、眠くなるんだ。
本当、バカだなぁ。
こんな二人だけの時間も幸せだなぁ。

俺の机の隣に布団を持ってきて幸村を寝かした後、執務に取りかかった。

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