幸×政(サス×コジュ)

□黒いドレス
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現パロ。
政宗=24歳アルバイト
幸村=26歳会社員
恋人設定です。

*幸村が浮気してます。
*死ネタです。
*政宗=ヤンデレ?(わからん)

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夜の街を歩いていた。
幸村は毎日仕事で帰りが遅いから仕方なく散歩に出かけた。
街中をどこに向かうわけでもなくただ歩いていると、見覚えのある紅い人がいた。
呼びかけようとした。けど…
幸村の隣には見ず知らずの女の人がいて向かい合って、二人で笑ってた。
幸村は浮気なんてしない人だと思ってた。
けどまぁ、されて当然だよな。
男が男に惹かれるなんてありえない話だし、幸村もイヤイヤ付き合ってくれてたようなものだし、実際、幸村から『好き』っていう言葉はあまり聞いたことがないし、当然のことだな。
苛立ちと焦る気持ちが混ざって何が何だかわからない。
だからここは冷静に家にかえることにした。
けど、家に帰るまで、目から涙が止まらなかった。
イヤイヤ付き合ってくれてたとしても、俺自身は幸村に本気で惹かれてたわけだから、やっぱり浮気されると悲しい。
泣きながら走っていたら家までついてしまった。
鍵を開けて自分の部屋に飛び込んだ。
膝に頭を埋め、小さく丸まった。
そして、数分経った頃、家のドアが開く音がした。

「ただいまでござる。」

いつもなら『おかえり』って返すけど、今はそんなこと言う気力もない。
だから何も言わなかった。

階段を登る音が聞こえて布団の中に潜り込んだ。

「政宗殿?寝ておられるのか?」

やっぱり、俺がいたことなんて気付いてなかったらしい。
そう考えるとまた、涙が溢れでてきた。

油断してたら声が出てしまった。
心配した幸村が近づいてくる。

「何を泣いておられるのだ?」

お前は俺を騙すのか。
何もかも見てしまったんだ。
本当のことを言いなよ。

「政宗殿?」

「幸村…本当のことを言え。」

「ほんとのこととは?」

「浮気してんだろ?!何もかも見ちゃったんだよ!」

「…見てしまったのでござるか。」

なんだよこの冷静な態度。
ここで俺の思考は反転した。
なんでこんな奴好きだったんだろう。
こんな奴に惹かれてた自分が恥ずかしかった。
こんな奴、愛するのではなく、殺してしまえばいい。

己の思考は幸村を殺すというものに変わった。

「ここにいろよ。ここから一歩たりとも動くな。」

そう言って俺はキッチンへ向かった。
ナイフを取りに行くために。

今の俺はピンクなんかじゃねぇ。
黒だ。
漆黒だ。
あのピンクのドレスは脱ぎ捨てたんだ。
だから、俺は俺じゃないんだよ?
自分の口がニヤリと笑う。

早く幸村を殺したい。
殺したい。
殺したい。
殺したい。
幸村の血を浴びたい。
あの紅い人の血がほしい。

階段を駆け上がって部屋の扉を開けた。
そして幸村の胸にナイフを突き刺した。
幸村は「痛い痛い」と苦しんでる。
気持ちいい。
人が苦しむのを見るのはすごく気持ちいい。

「あははははははは」

奇妙な笑みをこぼして自分にもナイフを突き刺した。
嗚呼、痛い。
嗚呼、気持ちいい。
意識が遠のいていく。


生まれ変わっても、一緒にいようね?幸村。




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Black政宗w
俺にしては長い方。

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