佐×政

□猿飛佐助、いざ参る
1ページ/1ページ


「さーて、俺様が来ましたよーっと。」

「おう猿か…どうしたんだ?なんかあったか?」

「いや。なにもないよ。ちゃんと食べてる?」

「最近はあんま食べてない。」

「やっぱり。ちゃんとたべなさい!」

「…食欲が湧かないんだ。食べても戻すだけだし…」

「…なにか精神的苦痛でもあった?」

「いや。特には…」

「……俺様に会えなかったから?」

「そんなんじゃねぇ…」

「じゃあどうしたの?」

「…」

「え、なに?ちょ、政宗さん?泣かないで!」

「…毎年、この時期になると、自分の子供の頃が思い浮かぶんだよ…なぜか。思い出したいわけじゃないのに。」

「…大丈夫。もう、あの時は過ぎた。俺様が居るじゃない!」

「…佐助…佐助っ…」

「なに?俺様暖かいでしょ?政宗よりも。」

「もうちょっと、ここにいろ…」

「いつまでも居るよ。大丈夫。」

「なぁ、お前は親とか居るのか?」

「さぁ、知らない。何だろうね、自分という意思を持ち始めた頃には、もういなかった。」

「…悲しくないのか?」

「ぜーんぜんっ。親って皆口うるさいでしょ?」

「まぁ、そうだな。」

「でしょ?だからうるさい人が居なくてああ良かったって感じ。」

「そうか…何でなんだろう…」

「んー?なにが?」

「親にかまってほしかった。でもお前はかまってもらいたいなんて思わなかった…」

「なんでだろうね。ま、俺様が居るから良いでしょ。」

「まぁな。」

「ふふっ。まぁ〜なんかあったら言いなよ。いつでも相談乗るからさ。」

「おー。」

「忍らしくないって?」

「そうそう。」

「んなこたないよ〜」

「俺の中のお前はそんなこと言わない。」

「じゃ、言うってこと頭に入れといてね!」

「おーう。」

「じゃー、俺様任務にとりかかるわ。じゃあね、また今度!」

「またな。」










--------------------------------









「政宗様、夜、誰と話していた?」

「小十郎には関係ない。」

「いいえ、政宗様、お話しください。」

「いやだ。」

「何故ですか?」

「嫌なもんは嫌なんだよ。」

「はーいここで本人登場。」

「なっ、猿飛!?」

「そ。俺様と話してたの。なんか文句ある?」

「…いや別に」

「ならいいじゃん、話すだけなんだし。あ、あとこれ、真田の旦那から同盟の申し込み。」

「だとよ小十郎、同盟、反対か?」

「いいえ。」

「そうか。」

「あなた様が良ければ、小十郎はついて行きます。」

「猿飛、これ、真田に届けな。」

「はーいはいっと。じゃあまたね〜政宗さん。」

「お。またな。」

--------------------------------


「政宗様、いつから猿飛と仲良くなった?」

「いつでもいいだろ。運命だ。」

「……そうですか……」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ