幸×政(サス×コジュ)

□これが某の愛しかただよ。
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「政宗殿…」

「ん?」

「これが、俺の愛しかたなんです。ごめんなさい。」

「謝るんじゃねぇ。」

「ですが…」

「そんな愛しかたでも、幸村は幸村だろ。だからいいんだ。」

なんでこんな愛しかたしか出来ないんだろう。

「何泣いてやがる。メソメソすんじゃねぇ。」

ないている?
俺が?
そんなことを考えていると冷たい何かが、自分の頬を触った。
そして涙を拭き取るように動く。
そしてやっとこの冷たい何かが政宗の手だということがわかった。

「政宗…殿」

某は、このままで、いいのでしょうか…
某は、かわらないといけないのでしょうか…

「どんなでも、幸村は幸村。だから、変われるならかわって、変われないならそのままでもいい。」

変われる?
変われない?
某は一体何者?
何処に本物の某がいる?
今の自分は何なのだ?
昔の某は何処に消えた?
あの頃の優しい自分は何処に消えた?
正常な愛しさを持った某は一体、何処に消えた?
本物?
偽物?
痛い、痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い。
痛い?何故?
痛いのは、心?
頭?
何が痛いのだ?
消される?
止めてくれ。
消さないでくれ。
まだ、消さないでくれ!!
まだ、やり残した事がある。
でも、一体何をやり残した?
政宗も、佐助も、片倉殿も、皆に傷つけたのに?
やり残したどころか、やり過ぎたくらいなのに?
自分は一体何を言っているのだ?
だけど、何故か引っ掛かる。
何がそんなに引っ掛かる?

「幸村…?大丈夫か?おい!」

「政宗殿、某は。」

「おい!!幸村!しっかりしろよ!!」

意識が遠のいていく。
某は、政宗殿の泣き顔なんて…
そこで思考は完全停止した。




違う?
何が違う?
愛しい?
何が愛しい?
政宗?
政宗殿…愛しいのは、政宗殿。
狂ってる。
狂ってた?
何が狂ってた?
自分?
自分。
愛しかた?
愛しかた。
分かってる?
何が分かってるのだ?
何も分かってない?
理解してない。
理解出来ない?
理解しようとしない。
政宗殿…
今、自分が、政宗に伝えたい事は?
政宗殿に…?
自分の犯した罪は?
罪…?
あぁ、思い出したくない…嫌だ!
嫌だ嫌だ嫌だ!
何をすればいい?
何をすれば報われる!?
何をすれば罪を償う事ができる!?
何をすれば…
何を…

「幸村…早く目ぇ覚ませ。」

政宗殿…
睡魔が襲いかかる。

"もう少し、考えなされ"

また、深い闇に引きずり込まれた。




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さっき、寝てから、どれ程時間が経ったのだろう。
身体の上に何か乗っている。
暖かい。
目を開けてみる。
自分の身体の上には、政宗が乗っていた。
付きっきりで見ていてくれていたのだろう。
手を伸ばして政宗の髪の毛に触れてみる。
指通りのいいサラサラした髪の毛だ。
触っていてとても気持ちがいい。

「政宗殿…すみませぬ。某は、どうにかしておりました。」

ん?
どうしてだろう。
謝ったら心が、軽くなった。
…そうか。
さっきの自問自答は…

「幸村…?」

「ただいま、戻りました。」

「もう、大丈夫なのか?」

「はい。」

「そっか。」

「政宗殿…すみませぬ。某は、どうにかしておりました。前の発言は、全て自分ではない自分が、言っておったようで。」

「やっと気づいたか。」

「はい。死んで詫びます。」

「それはだめ。死なないで。」

「何故…?」

「生きてくれ。俺からのお願いだ。」

「はい。」

政宗の肩を力一杯抱き締めた。

本来の某の愛しかたは、こうなんだ。

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一応終わっときます。
いまいち分からん終わりかたですね。
スミマセン。
アドバイス等が有れば是非宜しくお願いします!

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