幸×政(サス×コジュ)

□君が愛しすぎるから
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最初は、ちゃんとした「愛しさ」だった。
何時からこんな歪んだ「愛しさ」になってしまったのだろう。

「おはようございます。政宗殿。」

今の政宗は、小さな部屋にいる。
そして部屋の柱に、手枷、足枷、首輪で
繋がれている。

「はやく、ここから…出せよ…」

「それはダメですなぁ。」

「なん…で…」

なんで、だと…?
それは、貴殿がいけないのであろう?
貴殿がそんなに某を求めるから。
俺の「愛しさ」は、貴殿の想う気持ちによって、「狂った愛しさ」に変わってしまった。
自業自得であろう?
実際、貴殿も某と一緒に居たかったのだろう?
それなら問題は、無いであろう?

「ちっ、本気で狂ってやがる。」

(はい。そうですなぁ。いよいよ、この幸村も本気で狂いはじめました。)

口には出さないが、心の中で呟く。
そして部屋を出た。

「真田の旦那…もう、やめたら?」

音もなく忍びが姿を表す。

「佐助…貴殿の関わるような問題ではない。」

「真田幸村、あんたが俺様の主である限り…関係無くはないだろ?」

「お前もうっとうしい奴だな。殺されたいのか?」

「いやぁー、殺されるのは、御免だね。」

「ならば黙っていろ。次、また、割って入って来るような事があったらならば、その命、無いものと考えろ。」

「ハイハイ。わかりましたよーっと。」

その言葉を言った後、佐助の姿はもう無かった。


さっきの佐助の言葉でイラつく。
イライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライラ
何をしてもこのイライラは止める事ができないだろう。
気づけば、政宗がいる部屋の前に立っていた。

(そうか。このイライラは、政宗殿に全てぶつければいい。)

そう思い、目の前の扉を開けた。

「また、何しに来たんだ?」

ああ、そんな顔、しないでくだされ。
睨まないで下され…

「政宗殿を抱きに。」

「っつ!!!ふざけんな!!」

「ほら、ここもこんなにして…」

「さわ…な」

「触るなだと?」

「嫌、い…やっ!!」

「ふっ。そうでござるか。」

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続く。

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