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□一日目 前編
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味もよくわからない朝食を終え、次は何をされるのだろうと恐怖に震えていたが、小磯はそれ以上何をすることもなく僕をベッドに寝かせると部屋を出ていった。
小磯が部屋を出ても、しばらく体の震えが止まらなかった。
それでもいつの間にか眠っていたようで、次に目を覚ましたのは小磯が昼食を持って来た時だった。
「坊ちゃま、体はどうですか?」
穏やかな小磯の声。
聞き慣れたはずなのに、反射的に体が強張った。
「さ、昼御飯ですよ。サンドイッチにしましたので、体を起こしましょうね」
甲斐甲斐しく僕を介抱し、朝と同じように座らせる。
小磯は当たり前のようにベッドのそばに座ると、サンドイッチを手にして、僕の口元に運ぶ。
「・・・ひ、一人で食べれる」
声は出るようになった。
けれど、掠れていたのは何が原因かはっきりとしない。
小磯は僕が言うことを聞かなかったことが気に障ったのか、笑顔を消す。
「オレがお世話しますから、坊ちゃまは何もしなくていいんですよ」
これ以上小磯に逆らってはいけないとわかっているけれど、昨日まで散々好き放題小磯を詰っていた僕は素直に言うことを聞けなくなっていた。
「いいって・・・言ってる・・・」
小磯の目を直視しないように小さく伝えると、カタンと食器が鳴る音がした。
--グイッ
「ひっ!」
そっぽを向いていると、強い力で押し倒された。
驚いて振り向くと、僕の上に乗り上げた小磯は、自分のズボンからベルトを引き抜いていた。
昨日の激情を思い出して体を竦ませると、両手をベルトで固定し、さらにベットヘッドに括り付けられる。
「こ・・いそ・・・い、やだ、やめ、て・・・」
喉がカラカラだ。
ジワリと涙を浮かべながら首を振る。
「何をですか?オレがあれだけ言ってもわからないのなら、坊ちゃまの体にわかってもらうしかないじゃないですか」
小磯の目が昏い。
今度は何をされるのかわからなくて、カチカチと歯が鳴った。
プチプチとパジャマのボタンが外される。
そして当然のようにズボンと下着を脱がされた。
昼になったばかりの明るい部屋の中で、余すところなく体を曝け出された。
「ち、ちゃんと・・・食べる、から」
「そうですか。けれど、いちいちこのやり取りを繰り返すのは面倒ですよね。お互いに。ですから、やっぱりきちんとわかってもらいましょう」
小磯の指が僕の体を辿る。
何を言っても逃げられないと悟って・・・涙が零れた。
「あ!・・・う、うああああ!」
あれから何度も何度も絶頂を迎え、がっくりとシーツに力の入らない体を沈める。
昨日覚えたばかりの快感は、一日経ってより鮮明に、敏感に体を震わせた。
「・・・やっぱり薄いですね。もっと坊ちゃまの味を知りたいのに・・・」
こくりと喉を鳴らし、僕の精液を何度も何度も飲んだ小磯が呟いた。
指に着いた精液を舐めとる小磯が煽情的だ。
力が入らない体なのに、陰茎がピクリと反応を示す。
「やっぱり若いですねえ。そろそろ、お尻も解しましょうね」
ぐっと足を開かれて、喉の奥で悲鳴が上がる。
またお尻で感じてしまうの?
僕は男なのに、あんなところで・・・嫌だ、嫌だ!
「こ、いそ・・・や、だあ」
隠しきれない嗚咽を漏らしながら必死で懇願する。
聞き分けない僕の言葉に、小磯は再び笑みを消す。
それがスイッチなのはさすがにわかってしまって、情けない泣き声を上げてしまった。
「ちゃんと気持ちよくしてあげますよ。昨日よりもっと深く、激しく・・・」
ぬるりと小磯の舌が這う。
感じたくないのにゾクゾクと体が震えた。
「あ、やあ、小磯、や、だあ・・ああ!」
舌が入ってくる。
昨日執拗に解されたソコは、さして抵抗もなく小磯の舌を受け入れている。
教えられた快感は、初めから僕を深い快感に落としていく。