短編だったりシリーズっぽかったり

□告白記念日 2
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泣きじゃくりの告白から2か月くらい経った。
感覚的にはあっという間。

僕なんか平凡でつまらないと思うのに、彼は全く変わらず僕に愛を囁いて優しくしてくれる。
不良さんだから、学校をさぼったりケンカばかりしているのかと思ったけど、毎日一緒に登下校している。
周りの目がものすごく痛いんだけど、彼は全く気にしないから、僕もいい加減慣れてしまった。
噂はよく聞いていたから、今の生活は無理させているんじゃないかと、それが今一番の心配事。

それと、もう一つ・・・
彼は僕の名前を呼ばないし、敬語でひどく余所余所しい。
うん、僕も未だに彼の名前は呼べないんだけど、自分のことは棚上げで彼のことばかり気になってしまうんだ。

・・・そのくらいには、もう彼のことが好きになってしまっている。


だから、彼に部屋に誘われた時は二つ返事で頷いた。





「飲み物取ってきますんで、適当に座っててくださいね、先輩」

休日だから僕も彼もラフな私服。
お子様丸出しでセンス皆無の僕とは違い、彼は大人っぽくてすっごく恰好いい。
ううう・・・何でこんな格好いい人と僕はおつきあいできているんだろう。

彼が部屋を出た後、彼の部屋をじっくりと眺める。
うーん、部屋の中も僕と違って格好いいなあ。
部屋の匂いも・・・彼の匂いで・・・誰もいないのに座っているだけなのにドキドキが止まらない。

「先輩、お待たせ・・どうしました?」

あまりにもキョロキョロし過ぎて彼が戻ってきたのに気付かなかったほど。

「うひゃあっ、ご、ごめんなさい・・・君の部屋、見れたの・・・その、嬉しくて」

慌てて謝ると、彼はキュッと眉を寄せると手にしていたマグカップを置いて僕を抱きしめた。
うわわわ、やっぱりジロジロ見過ぎだったかも!

「あ、あのあの、ごめんなさい・・・」

ギュウッと体を縮めながら謝ると、彼はゆっくりと僕の頭を撫でてきた。
怒って、ないのかな?
優しい手つきにポヤーっとなってしまう。
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