ツキウタ。夢長

□朝からお仕事
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今日はスーツではなく姉さんから選んでもらった仕事用のワンピースを着る
メガネは置いていく
鏡で全身を確認するとみんなを起こしに4Fから出て螺旋階段を降りる
すると2Fに黒髪の男の子がいた、私の方を見上げている

卯月新さん...いちごミルクでも買いに行くのだろうか

こちらを黙って見上げているけれど、何も言わない
私も声をかけそびれてしまった...と言うか、こちらを見てるけれど目が合ってない?

新さんはそのまま階段を1段、2段と降りた
それを疑問に思っているとようやく気づいてワンピースを抑える

「あ」

「あっじゃないですよ
なんでスカートの中を見ようとしてるんですか!!」

「何でって...見たいから」

「うっ...」

返す言葉もない
と言うか、今まで学校では男扱いされてきたからこれは慣れない
でも、きっと顔は赤くなってるだろう

私はスカートを抑えたまま3Fに降りる

「君が新しいマネージャーの暦ちゃん?」

「そう、ですが...」

「俺は卯月新、よろしく」

そう言われてもこの出会いから今後はあまり関わりたいとは思えないのですが...
いえ、そういうわけにも行きませんが

「よろしくお願いいたします
今からみんなを起こしに行くのでここで失礼します」

「あ、俺もプロセラに用があるからついでに手伝うよ」

「しかし、お仕事の支度などは...」

「もう終わった」

そういえば、睦月始さんの指導でグラビは手がかからないとか...月城さんがぼやいていましたね
だから私はプロセラの補佐なのですね

「ほらほら、時間が無くなるよ」

この状況でなぜ私がこの人に急かされるのか...
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