ツキウタ。短編

□春葵♀
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ガシャン

鎖が大きく揺れる
その鎖は少女の手首を拘束し、天井とつながっていた
一矢纏わぬ体の少女は体を震わせていた
しかし、それが寒いからではない
寧ろ、熱いとすら感じていた

「ねぇ、いつになったら話してくれるの?
黒の国のお姫様」

少女の目の前にいる長身な男は問いかける
今は触れてこそいないものの、少女が震えているのはこの男のせいにほかならない

そして、そんな2人を数十の人間が見つめていた
彼らは少女の痴態を見たくて止めない訳では無い
寧ろ、止めたいと思っている
しかし、彼らとの間には鉄格子、あるいは彼らにも背中でまとめられた両手には鎖
どうにもすることは出来なかった

「....」

男は無言を貫こうとする少女の足を無理やり持ち上げた

「あぁんっ」

鎖によって倒れることはないものの、バランスを崩した少女のは座っていて見えなかった秘所を男達に見せることとなった
そこには振動する玩具が入れられている

そして彼女が座っていた下には透明な液体
辱めを受けた少女は堪えていた涙をこぼす

「あ、う..あぁ..」

「ねぇ葵姫
少し話すだけで君はこの屈辱から開放されるんだよ」

葵姫
黒の国の王は子供に恵まれなかった
苦労して生んだのが、優れた青年とこの可愛らしい少女だった
少女は端正な容姿、素直で真面目で優しいで誰からも愛される姫へと成長していった
青年も国民中から次期王子として認められるほどの逸材であった

しかし、ある時この国は攻め込まれた
そして負けこそしなかったものの姫と一部の人々は生け捕りにされたのだった

王は国のために自分の娘を見捨てることを決断し、また葵を含め生け捕りにされたのだった人達も見捨てるのは当然だと考えていた

家族を見捨てられた人々も、王も同じ立場だと思うと、批判するものも現れなかった


しかし、対立国は考え方が違う
この姫や部下共から情報を得て国を滅ぼすつもりなのだ

生け捕りにされた部下の多くは姫の護衛や城の人間だが、それだけに忠誠心が強かった
姫の頑なに秘密をしゃべらない姿勢も彼らの口を閉ざす理由となった


一方、対立国に属する春もそれなりに高い地位の人間だった
頭が良く、人当たりの良い笑顔を浮かべるが実は冷淡、頭が良く、戦闘力もあるため、とても重宝されている
それでも、主に参謀を担うのだった

そんな彼は葵の姿を見て思ったのだ

この娘が欲しい

優秀な彼のわがままは大層なものなれど、国に必要とされる彼はそれを実現するに至ったのだ


事実上、彼女を手に入れた春はゲームを持ちかけるのだった

君が秘密を話すまでゲームをしよう
君が秘密を話す以外の俺の命令を聞くなら武官たちに手を出さないことは保証しよう
逃げ出したり、勝手に自殺しようとした時はどうするか分からないけど

こんなもの、受け入れるとは思わなかった
彼女にとって最も楽なのはきっとすぐにでも自殺をすることだ

きっとそれを分かっていながら彼女は頷いた
彼らが無事に生きていられるならと、助けもこないのにいつか自由にしてやれると信じて

「俺の名前を呼んでくれる?」

「....は、る..さ、」

喘ぎを必死に噛み殺しながら名前を呼ぶ
健気だな、と思う

よく揺れるその胸に触れると短い声が洩れる
しかし、体の方が素直で先程よりも早く愛液を流すのだ

春は時間が経つにつれ葵に執着していく

春は下半身を外気に晒すと葵の口に近づける

「舐めてくれる、葵姫」

葵は言われるがままに舌を這わせる
大事に育てられてきっとここまで何の汚れもなかったであろうお姫様は今、春に汚されている
その背徳感が春には堪らない

そして葵は自分からそれを咥える
春に着実に仕込まれていた
彼を気持ちよくするために角度を変え、緩急をつけ、吸ったり舐めたりを繰り返す

自分たちのために一国の姫が、女の子が、その行為を当たり前のように受け入れる姿を見て、鉄格子の向こうで涙するものは多かった

葵は浅く咥えて先の方を舐める
そう教え込んだから
でも、今日の春の気分は違った

「今日は奥まで咥えて欲しいな」

葵は言われるがままに置くまで咥えようとする
この指示は初めてで葵はどうするべきか戸惑っていた

「奥の方で気持ちよくして」

そう言うと春は戸惑う葵への指示は諦めて自分で腰を振る
葵は口の中で勝手に動くものに何も出来ない
喉をえずかれ、口を閉じないでいるのでやっとだった

「葵、分からなくても舌を動かす位は出来るでしょ」

前髪を引っ張り葵を上向かせる
涙目で赤い顔、玩具もあり既に感じている表情
それはとても扇情的で春はますますそそられた
男にいいようにされて蕩けている淫らな少女


自身を葵の口から出すと額、目元、頬と口付けていく



その様子を見た男の中のひとりは今日はとうとう耐えられなかった

「いい加減にしろ、俺達の姫様に!!
この鬼畜変態メガネ野郎!!」

綺麗な心を弄ぶことにとうとう我慢の限界が来た

「もう、俺達のために頑張らないでください
一緒に楽になりましょう!!」

男の言葉に葵は涙を流す
春は男はどうでも良かったが、葵の心を揺さぶる自分以外のものが気に入らなかった

殺すか..

殺すのは簡単だ
手錠につけられた爆弾を爆発させれば両手が吹っ飛ぶ
そのまま痛みを感じながら出血多量で死ぬだろう

春はリモコンに手を触れる
どのスイッチがあの男か分からない
当たるまで押していけばいい


春の考えに気づいた葵は叫ぶように声を上げる

「ま、待って、ください....」

「どうしたの?」

春は必死に止めようとする葵の声を拾う
どこまでも優しいこの子はどうするのだろうかと

「おねが、いし、ます....あ、のひ、と..たちには..」

途切れ途切れながら訴えようとする葵
春は葵の秘所に手を伸ばして玩具を少し押し込むと葵は背中を仰け反らせた

「あああぁぁっ」

葵の頭が前に垂れる
しかし、体はビクビクと痙攣する
自分ですらこの状況で、まだ人のために何かをいうつもりなのか

「葵姫、どうしたの?」

誘い出すような甘い声で春は問う
葵の顎に指をすべらせて顔を持ち上げさせた
ようやく目が合う

しかし、それは既に本来の綺麗な輝きは失われている
もう屈辱の涙もない、きっと理性なんてほとんど残っていないだろう
春はそう判断した

「なんで、も....する、から..み、な....には....」

しかしそれは間違っていたようで口を開けば周りのことばかりだった

「もう何でもしてくれてるでしょ
これ以上が葵姫にはあるの?」

図星だったらしく葵はすぐに返事をできなかった
しかし、少し考えた後に葵は涙を流して、しかし少しだけ笑っていった

「おれ、のてを、といて..はるさん...は、くつを、、ぬいで..ください....」

春はこの状況で笑ったと思えば奇妙なことを言い出したと思った

手を解け、は分かるとしても
靴を脱げ、というのは何故なのか

春は少し考える
葵の手を開放してやること
どうせ、今の状態では逆らうどころかひとりで逃げ出すことも出来ない
開放してやってもいいかもしれない

考えは読めないが好奇心が勝り、手首を鍵で開けて開放してやった

靴に関しては脱いだところで春にとって特に不都合なことはないのでそれに従った

靴の片足を脱いだところで、葵は頭を下げて姿勢を低くした
頭を踏めとでも言うのだろうか
しかし、そうではなく葵は頭を足に近づけた

靴下越しとはいえ、足の甲にキスをしたのだった

春は少し遅れてその意味に気づく
そう、自国の風習としてキスには意味があるとされている
その中でも
足の甲の意味は

ーー隷属

「体、だけじゃなくて、こころも...わたします..」

春は自分の耳を疑った

「だ、れか..と、けっこんします
おれがここに、とつげば....どうめい、で....はるさんたちが..おれたちのくにに..ほしがるものも....いちぶ、てにはいるかも..知れない..」

「それとも、くにのすべてをすてて....おれがいっしょう....はるさんのおもちゃに、なります....」

あんなにぼんやりとした思考回路でこんなことを考えてたのか
仲間のために極限まで頭を捻って、自分だけの犠牲で他者を救おうと....

どちらもいいかもしれない

俺の嫁にしてこの国のものにしてしまう
それで和解しても兵力はこっちが上でこちらに有利な話し合いは間違いない

一生玩具にするのもいい
きっと飽きることはないだろう

春は葵の秘所に手を伸ばすと玩具を引き抜いた

「じゃあ、こういうのはどうかな」

春は笑顔を浮かべ葵に問いかけた

「君はこれから俺に嫁ぐ
ただし、俺の家からは出れない、もちろんもう国には帰れない
一生俺の部屋で俺を満足させる道具になってもらう」

10代の女の子に対してこれほど酷な選択肢などないだろう
今までしてきた努力はすべて自分の国を破滅させようとした人のために使うのだ
残りの人生もすべて

しかし葵は安心したように笑うのだった
今より辛いことなどないと考えてる訳では無い
ただ、喜んでいた

「ひとつだけ、お願いを..」

春は聞くだけ聞いてやろう
そんなふうに思った
だから、それに対して否定的な言葉は述べなかった

「ここの人達の解放を....」

「..和解には必要だろうしね
掛け合ってあげる」

「ありがとうございます」

春は葵の心と体をどのように遊ぼうか思案し始めるのだった

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