ハイキュー!!

□おんなじきもち。
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苗字名前と清水潔子は、コンビニのお菓子売り場にそろって座り込んでいる。

狭い通路を通っていく人たちは、ギョッと二度見していくけれど、
そんなことより重大な問題が、彼女たちにはあった。

じゃがりこか、ジャガビーか。
いつもの味か、期間限定か。

彼女たちは各々、同じことで悩んでいる。

お菓子売り場にきてから一言も話していないし、どちらともなく雰囲気で座り込んだわけだが、お互いにお互いの考えていることはなんとなくわかっていた。

「一個ずつ買ってはんぶんこしよ」

と言えば解決するのもわかっているのに何も言わないのは、二人ともこの時間が嫌いではないからだった。

でも、いつまでもそうしてはいられない。
はんぶんこしてお菓子を食べる時間だって大好きだ。


「…きよこ」

「うん、はんぶんこしようか」

「うん」


今日は、最後の一本は潔子に譲ろう。
昨日は私にくれたから。
名前はそう思いながら、じゃがりこに手を伸ばす。

同じようにじゃがりこに伸ばされた、もうひとつの手をみて、
また顔を見合せて笑った。
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