東京レイヴンズ
□はじまり
1ページ/5ページ
独立祓魔官の木暮禅次郎は、目の前で燃え盛る神社に言葉を失った。
報告によれば、
都内のはずれにあるこの神社は
宮司と、その妻であるが切り盛りしていたが、夫婦は規則に反し、何らかの方法で霊災をおこしたのだという。
霊災の詳細は不明だが、祓魔官や呪捜官に包囲された夫婦は術を用いて火を放ったらしい。
霊災そのものと火とが相まって、現場の熱さは異常なものだった。
木暮は護符を用いて防火装備をすると
宮司夫妻の身柄を確保し、中心から霊災を祓うべく、その火の中へ飛び込んでいった。