長編 第二章

□おはよう
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ピピピピ…ピピピピ…
遠くで目覚ましの音が聞こえる

重い身体を起こしてそれを止める
隣にいるはずの侑士はもういなかった


「?」


どこ行ったんだろう、とベッドから出る
きちんと服を着せてくれていた
そのままリビングに行くといい匂いがしている



「おはようさん明日香。勝手にシャワー借りたで」
「おはよ侑士、私もシャワー浴びてくる…ごはんありがとう」


そういうと昨日のお礼や、と玉子焼きをくるくるとする侑士
リビングを後にし、今日着る予定のジャージを手に浴室へ


シャワーをひねり、お湯が出てくるまで待つ
鏡を見ていると、首元に紅い痕が付いているのに気がついた


「…やってしまった」


少しあったかくなってきたシャワーに打たれながらその場に座り込む
昨日の夜のコトを思い出す
恥ずかしくて、やばい



(もう、ああいうとこで流されたら前の私と一緒じゃん…!)


わしゃわしゃとシャンプーをする
昨日の夜は抵抗なんて事をしなかった
むしろ受け入れていた
久しぶりだった、っていうのもあるけど
山田クン達のはノーカンとしてるけど


(でも…!私のバカ〜………)


侑士がどういうつもりでしたのか分からないけど、でも気持よかったし幸せだったし


恥ずかしくなって一気にシャワーを浴びた
タオルで身体を拭いているとドアの向こうから侑士の声


「もうご飯できたで」
「髪乾かしたらいく!あと5分待って」



服を着て急いで髪を乾かし、洗濯機を回してからリビングにいく
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