長編 第三章

□何事も
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私は変わる、そう決めたけどやっぱりそう簡単に物事がうまくいくわけもなく



「はぁ…」



目の前の課題を見て、ため息をつく
つくづく自分の事が嫌になる



「さっきからため息ばっかりついてねぇでさっさと解け」
「助けて跡部ぇ〜」



ここはテニス部の部室
テスト期間に突入した氷帝学園は、部活は原則禁止
この1週間は勉強に熱を入れるべき、という学校の方針だ



で、なぜ私が部室にいるかというと



「監督も鬼だよね、私が数学出来ないのを知っててこんなプリント…」
「てめーが赤点取ったら困るからだろ」



そう、なぜか榊監督からか数学の課題プリントを手渡された
そして、解けたら帰っていいとのお達しを受けたのだ


「俺様が直々に教えてやってるんだ さっさとやれ」
「へーい」


そして先生役は跡部
コイツ、生徒会長だしテニス部部長だし成績優秀だし容姿端麗だし、恵まれすぎじゃねーの



「神は二物も三物も与える、だよ…」
「わけわかんねぇな」



二人きりの部室
でも、何もない


ブンちゃんと付き合っていると知られたあの日から、跡部は本当に何もしてこない

最初こそ少し気まずかったものの、今ではいい関係だ




「あと10分で解かねぇと付き合ってる事言いふらすぞ」
「う…頑張ります…」



こんな脅され方はしていますが
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