one more time
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まずった。
完璧にやらかしてしまった。
あんな余裕ぶっこいて
意味わかんねェ言葉吐いて逃げて
てーかそれより……
「徒野と…キ……」
皆までいう前に、俺は近くにあった壁に頭を打ち付けた。
何事かと驚く他生徒は、今はどーだっていい。
あのたった数十分の間に、俺が今まで築いてきた友情というものを、俺自身が打ち砕いてしまった。
信頼だってされてた…はずだ。
てェか、友達で十分だったはずた。
十分他の男共よりは、仲良かったじゃねェかヨ。
なのに……
「アー…きまず……」
でもその日の午後授業で
徒野が姿を見せることはなかった。
*