なないろ
□第9話
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『ふぁあーーー‥空気がおいしい‥』
ダイゴさんと別れ、
無事オツキミヤマをぬけたわたしはハナダの岬に来ていた
『ずーっと山の中にいたから外の空気がおいしいや‥う〜んっ‥たぁ‥』
思いっきり背伸びをして芝生に寝転がる
「ブイブイッ」
“サクラっ”
『ん?どしたの?イーブイ、』
「ブイブイッ‥?」
“ボクの言葉、今わかる‥?”
『分かるよ?‥‥て、あれ!?なんで今は聞こえてるんだろう‥?』
イーブイ、もとい、ポケモンたちの言ってることが分かるのはいつも突然
普段は聞こえない
(このチカラは、一体なんなの‥?)
それは考えても考えても分からないことだった
“サクラっ!お話ししよう!‥ボクもこの状況は正直分からないけど‥でも!純粋にサクラと話すことができて嬉しいんだ!”
『イーブイ‥』
そうだよね、
‥考えたってわかんないものは分かんないもんね
なら、この状況を楽しんじゃえばいいんだ!
『イーブイ、ありがとね』
なんだか、心のもやもやが少しとれて楽になれた気がした
わたしが微笑むと
“サクラには笑顔が一番似合うよっ”
そう言って、イーブイも微笑んだ
「あら?あなた、そんなとこで何してるの?」
「そんなとこで寝てたらカゼ引くでー?」
『へ‥?』
振り返るとそこには
オレンジ色の髪をした女の人と
ロコンを腕の中に収めた男の人がいた