恋日和

□FLY!!!
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そいつはちっせぇくせに、やたら元気でうるさくて、単純でバレーが本当に好きで・・・
俺がトスを上げると、本当に羽根が背中に生えているんじゃないか思ってしまうほど、たかく、高く飛ぶ。
ウザイし五月蝿いし、最悪だけど。
いつしか俺は日向のことが頭から離れなくなっていた。

「影山!」

俺の名前を読んで、太陽みたいに笑う笑顔に胸が苦しくなる。
かわいい。可愛い。かわいい。
アイツを見るたびにそんな言葉が頭の中を占領した。





    ✩✩



部活が終わり、片付けをしている時だった。
黙々と片付ける中、最近日向の様子が可笑しいな、どうしちまったんだ?なんて考えた。
だって、やたらぎこちないし挙動不審だし。

もしかして、俺が、日向を好きって事がバレた?

そう思った瞬間。体から血の気が引いた。
だから気づけなかった。この時、日向が何かを決意したかのような瞳で俺を見ていた事を。





「影山・・・」

部活の帰り、日向はいつもと違ってなんだか浮かない表情だった。
なんだろ。どうしたんだ?

「なに?」

歩くことは止めずにそう聞くと日向はおもむろに口を開いた。

「な、なぁ。俺さ、す、すす好きな、奴、できたんだ・・・・」
「・・・・」

ま、マジか・・・、それ。もしかして俺に相談に乗ってくれとか?そういう?
嘘だろ?勘弁してくれよ・・・



そんなの、まっぴらだ。

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