小説─黒子のバスケ─
□体温1つで解る心境【赤降】
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体温1つで解る心境【赤降】
「あかし、」
声がしたと思ったら、
目を塞がれた。
あぁ…温かい手、これだけで落ち着く。
耳をすますと聞こえる小さな鼓動。
声なんてしなくても十分わかる。
目を通さなくても見える、実は、目を隠すこと、戸惑ったんだろう。
おどおどして緊張したんだろう。
それでも、やってみたいな、なんて、心の隅にあって
俺の目を塞いで、戸惑う姿を見たかったんだろ
でも、そんな事考えなくても分かってしまう。
誠凛戦でエンペラーアイは薄れてしまったし、人格、性格も変わってしまったが、俺は俺だ。
一番最初に光樹を愛す人が僕だったとしても、俺は光樹を愛している。
……そんな事を思っているのも知らずに光樹は手を離すんだろう、心配して。
ここまで読めるのはエンペラーアイがまだあるからだろうか、それとも───
「…なんだ?…光樹。」
end
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