STORY

□くだらないの中に
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目が覚めると綺麗に目を閉じて眠る君がいる。
この時間が何気ないけど幸せだな。
おっと、もうこんな時間。そろそろ朝ごはんを作らなきゃ。
今日は君の好きなハムエッグを作ってあげよう。

目を覚ましてきた君はいつも子供っぽくて可愛い。
「おはよ…兄さん。いい匂いする」
と目をこすりながら君は椅子に座った。
「今日はジミンの好きなハムエッグだよ。」
「本当?すごく嬉しい…」
こすっていた手を離し、僕に嬉しそうな顔を向けてくれた。
また、君を好きになったな。
お昼からは2人で近所のスーパーにお買い物。
カートを引きながら食材を見ていたら、気づかないうちに君がいなくなっていた。ちょっぴり不安になって辺りを探すと君が嬉しそうな顔でこちらに向かってくる。その手には大量のお菓子。
まただ。この子は食べ切れないのにお菓子をたくさん買おうとする。
「兄さん、買っていいよね?」
そんなキラキラした笑顔を向けてもダメだ。
「ダメだよ。食べ切れなかっただろ?ほら、戻しておいで。」少し強く言ってしまった。
するとすごく悲しそうな顔でお菓子を戻しに行った君。
なんだかすごく悪いことしちゃったみたい。ううん、でも甘えさせちゃダメだ。
お菓子を戻して来た君はさっきから機嫌が悪い。
結局、君には勝てないな。
こっそり君が好きなアイスを買ってあげた。
帰り道、そっと君にあげたら、ほら。
すごく可愛い笑顔で僕に抱きついて来た。
「兄さん、ありがとう!…それとワガママ言って、ごめんね?」
もう反則。
そんなのとっくに許してるのにね。
夕日がいつも以上に綺麗に見えたんだ。

夕飯は君も手伝ってくれた。
最初は不安だったけど、意外と上手に野菜を切る。
「僕だってできるんだよ?兄さん!」と自慢気に言う君がおかしくて笑った。僕は何度君で笑顔になれたかな。逆に君は僕で笑顔になれてるかな?君もそうだといいな。
なんて思い耽っていたものだから
「兄さん、大丈夫?」
うん、大丈夫。君が側にいるから。そっと君を抱きしめた。

1日もそろそろ終わり。
やっぱり君と過ごしていると短く感じちゃう様な気がして、ちょっぴり怖いんだ。
でもまたこうやって2人、向き合って布団に入るとホッコリとした気持ちになって真っ黒な気持ちも消えちゃうんだ。
くだらない話をしながら眠る。
君だからなんて事ない出来事でも幸せになったり、悲しくなったりできる。
君と出会えてよかったな。
今日も明日も君と。

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