STORY

□照れてないで
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普段はお互い照れて想いをあまり伝えない。なんと言うか友達の延長線上みたいな。
あいつのバカに付き合って、でもそれが楽しくて、たまらなく好き。
あいつがちゃんと僕に想いを伝えてくれたからこうやって恋人になれたんだ。すごく小さくだけど、まっすぐ僕を見て、好きだといってくれたから。
ちょうどこのくらいの季節だった。きっとお前は覚えてないんだろ?だから驚かしてやる。気持ちを伝えてくれたから僕からもちゃんと伝える。
柄にもないけど小さな花束を買った。ユンギヒョンにもカメラを借りた。借りるときは随分と文句を言われたが…。
今日のために全て用意したんだ。
2人で練習し終わった帰り。
「なぁ、テヒョン?今日、なんの日かわかる?」
「なんだよ、急に。薄気味悪いぞ。」
「またひでぇ事言うなぁ。…はい、これ」
そっと花束をあいつに渡した。あいつはさっぱりわからないという顔でそれを受け取った。その光景がおかしくて、ぷっと吹き出してしまった。
「んだよ、急に!笑ってねぇで教えろよ!」
「ふふっ、悪いって。今日はね、テヒョンが僕に気持ちを伝えてくれた日。だから僕から改めて告白。…テヒョン、大好き。付き合ってください。」
お前はみるみるうちに顔を真っ赤にして、とうとう花束で顔を隠してしまった。可愛くてつい意地悪してしまう。
「なぁ、返事は?」
覗き込みながら聞くと真っ赤な顔を少し覗かせながら、でも確かに「当たり前だろ…が…」
その答えだけで僕はすごく満足だ。
僕が笑うと、お前も真っ赤な顔のまま僕に笑いかけてくれた。

写真を撮り終わった後お前が小さな声で言った。
「やっぱりジミンじゃなきゃダメだな…」

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