ars's dream
□色気酔い O
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今日は2人が付き合い始めて2年。
どこかに出かけたかったけど、2人とも仕事があり、宅飲みで我慢。
『智くんが記念日覚えてるなんてなぁ…ふふ』
「なにそれ、俺だって記念日くらい覚えてるよ?」
2人見つめあって笑う。
幸せだなぁ。こいつに出会えて良かったって、心から思える。
あんまり縛られるのが嫌なこととか、1人にして欲しい時間とか全部分かっていてくれて。
こんないい彼女、俺には勿体無いなー、とかよく思う。
「さき?」
『ん?』
「これからもよろしくね。」
綺麗な唇の両端がくいっと持ち上がる。
『…これからもそばにいてね。』
恥ずかしそうに目を伏せて、俺にもたれかかってくる。
結構飲んだんだな…。滅多にこんなに甘えてこないのに。まるで猫みたいに、身を摺り寄せてくる。
うわぁ…。谷間見える。綺麗な、白い肌。。
こんなのに耐えられる男いるのかよ…。
さきが指を絡ませてくる。
『…好き。』
そういって…唇を重ねてきた。
…初めて??向こうからキスしてきたのなんて、この2年つきあってて初めて。キスくらいで、胸の高鳴りが止まらなくなる。
……気がつけば彼女を床に押し倒してしまっている俺。
「ごめん、、俺」
『いいの…。』
倒されて天使のように、でも妖艶に微笑んで俺を見つめる。
細くて白い腕を俺の首に回して来る。
余裕のない俺と、彼女の大胆さが不思議と調和する。
深いキスをすると、甘い吐息をもらす。
俺を狂わすには十分で。
「今日はどうしたの…」
『お酒がこうさせるの。』
そういってふっと笑う。いつもとは違う雰囲気に、戸惑い、そして飲み込まれて行く。
『あと………』
俺の目を捉えて、熱っぽく見つめて。
『智くんがかっこよすぎるから。』
………これ以上俺を乱すか。。
もう無理無理、優しくなんて出来ない。
愛おしいキミを、ずっとずっと大切にしていくから。壊さないように、丁寧に、大切に。
…今日を除いてね。、
end