ars's dream
□色気酔い S
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「ただいまー…」
仕事帰り。家に着くと…
「しょおくん!!おかえりーっ!!」
うわ…。
急に彼女が走ってきて抱きついてくる。
「さき…?どうした?」
「えー?どうもしてないよぉ」
えへへっと笑って上目遣い。
あー酔ってるんだ。
「なぁ、あんま俺がいないとこで飲むなよ、お前酒弱いんだから。」
そういうと、パッと離れる。
…ん?なんか気に障ること言ったか?
「……しょおくんのバカ。」
…………?!?!え?!?!
しかも泣いてる?!?!?
「まてまてまてまてまてごめん、まじでごめん、どうした??」
あーあー俺のヘタレモード全開だよ。。
長い睫毛が涙に濡れるのを見て、そっと胸に彼女を抱く。
「俺がいない時にって…じゃあいつ飲めばいいの。。お仕事なの分かってるけど…。。私は…さ、寂しくて…」
心がギュッと鷲掴みされるような…彼女の言葉が、胸に入ってくる。切ないけど、暖かい。
「…それで、寂しくて飲んじゃったの?」
「…うん。しょおくんカッコいいし、人気だし…どこかに行っちゃいそうなんだもん。」
……あぁ、かわいい。普段はこいつだって、仕事はバリバリこなしていく結構しっかりした女。俺の前ではこうもかわいい、健気で儚い女の子になる。まぁ、酒の力もあるか。
「さき…顔上げて?」
揺れる瞳の奥。不安でいっぱいな瞳。
「ごめんな、不安にしてごめんな。でも俺、さきがいるから、こうやって頑張れてるんだ。
いつでもさきのこと考えてる。
好きだよ。」
触れるだけ。出来るだけ優しくキスする。
ゆっくり目を開けると、そこには綺麗な弧を描く優しい目。
「…安心した。、」
彼女がつぶやく。
「よかった。」
俺も自然と笑顔になり、もう一度彼女を抱きしめた。
「疲れてるでしょ?寝てていいから。」
そういうと、俺の言葉を制し、腕を強く掴む。
「…やだ。」
「え??」
「今日は…今日は…しょおくんとずっと離れたくない、少しの間も離れていたくないの…。」
……っつ……///
なんだよこの愛らしい生き物は…。。!!!
「そんな…俺今から風呂はいるけど…」
「一緒に入る。」
?!?!また大胆な…
「俺…ソウイウ気分になっちゃうかもよ…?」
何いってんだよ俺は。
「…いいよ。」
あーーーだめだ、もうだめだ、、、
彼女の返事を聞くなり、頭の後ろに手を添え、深くキスする。
「…んっ…しょ…お…」
アルコールに感謝です。
今日は俺も飲んだことにして。
理性なんか忘れることにします。
end