深紅の薔薇漆黒の蝶

□DF奇譚
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これは私がとある病院で介護士として働いていた時先輩が話してた話です

その病院は外来もしていて昼間は外来の患者さんが来てて賑やかではありますが夜になると一階は真っ暗で人1人いません

2階と3階は全て寝たきりの方の介護をする場所として使用されています

2階の窓側に1人のおばあちゃんが入院していたのですが…昼間の感じと少し違ってました

窓をじっと見つめて
ずっと同じところを見つめていて

なんかすごく怖かったそうです

昼間私はその患者さんの所に行ったのですが話しかけたら反応してくれました

夜は話しかけても反応もなくじっと1点を見ていたので

もしかしたらボーッとしてただけかもしれないとそう思って気にしないことにしました

その日の夜
またあのおばあちゃんの所に行くとまたじっと1点を見つめてました

気になった私は訪ねてみました
「Aさん何かいるの?」って

少しの間Aさんは黙ってましたがいきなりこちらに振り向き不気味な顔で笑ってきました

その顔はいつものAさんではなくまるで鬼のような狐のような恐ろしい顔をしていました

私は思わず腰が抜けてしまい動けずにいました
恐怖で声も出ずどうすることも出来ない私はひたすら心の中でお経を唱えてました

どれくらい時間が経ったのか気づくとあたりは静かになっていました

「あなたも見たのね」
振り向くと同僚のB子がいました

B子は私に一言あなたのことAさんが守ってくれたみたい

そう言いました

私は変に思いましたがAさんを見てみると幸せそうな顔で眠っていました

この病院には昔から悪い霊が集まりやすいそうです

ですが人間を攻撃してくることはなかったそうです
今回はたまたま攻撃してくる霊がいたようで

B子は退治するため夜勤にしてもらっていたそうなんです

でもAさんが身代わりになってしまった
私のせいで


B子はAさんが今どきあんないい子いないよ
なにか困ってたら私が助けてあげたい

そう言っていたと


私は涙が止まりませんでした
Aさんは私を助けてくれようと

もう動くことも話すことも出来ないAさんが言ったのかは分かりませんが

Aさんの幸せそうな顔を見てると真実なのかなとそう思います


私はその後この町を出ました
今はOLとして働いています


Aさんの分まで頑張って働こうと



怖い話と思いきや感動系に持っていく(笑)
感動というか不思議な話だよね(笑)
( ・´ー・`)ドヤァ
フィクションなので安心してください!今夜寝られますよ!(爆)
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