sakura-bud-

□俺と兄さんと
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「やっぱりさー、テーブル囲んで食べるご飯が一番おいしいってばよ!!」


修行と晩飯。
両方とった結果がこれである。


中忍になってから医療忍者のサクラとはたまにすれ違う...というか話しかけてくるが、ナルトとはほとんど会わない。



「そうだな。ナルト君、いつでも遊びに来るといい。」


「けどサスケとは任務でさえあんま会わないし...イタチの兄ちゃんだって暗部だから忙しいだろ?」


「まあ、たしかにな。サスケと食べるのも今日が久しぶりな気がするし...」


イタチの言葉を聞いたナルトは顔を引きつらせる。


「えっ、そうなの!?な、なんか兄弟水入らずのとこ申し訳なかったてばよ!!」


「ナルトが気を遣うなんて気味わりぃ...明日は槍でも降るのか?」


「どういう意味だってばよ!!サスケェ!!」


「そのまんまだ、ウスラトンカチ。」


「なんだとー!!」



「こらこら、やめないとキャベツ全部食べちゃうぞ?」


イタチはキャベツを取り皿いっぱいに乗せながら言った。



「え...別にいいってばよ。」


「そうか?」




イタチは少し残念そうな顔をした。



「...兄さん、食後に修行つけてくれないか?」


「ああ。だが長期任務だったからか、しばらく休暇をもらえてな。修行は明日にしないか?」


「オレも!!オレも修行つけてくれってばよ!!」


「お前は明日任務だろーが。」


「あ、そうだった!じゃあまた今度お願いするってばよ!!」


「ったく。」



その後も任務や仲間のこと、アカデミーの頃などの昔話で話は尽きなかった。




「ナルト、そろそろ帰らなくていいのか?」


気づくとも10時をまわっている。



「コタツが俺を解放させてくれなくて帰れないってばー。」


そう言うとナルトはコタツにもぐっていった。


「ったく...寝んなよ。」


「うーす...」


済んだ皿を片付けようと立ち上がると、持ってた皿をイタチにとられた。



「片付けは俺がする。サスケ、お前は任務だったんだから先に風呂入れ。」


「兄さんだってやっとの休日だろ。晩飯の用意までさせちまったし「...さくら...ちゃーん...」



ついさっきまで起きていたナルトからはもう寝言が聞こえる。



「ったく、こいつは!!」


「サスケ!寝かせてやれ。」



そういうとイタチはコタツの温度を少し落とした。


「ふっ...ぐっすりだな。今日の任務、大変だったのか?」


「いや、久しぶりの第七班だったがBランクだ。思ったより早めに終わったし...」


そこまで言いかけて今日のナルトの異常なテンションを思い出した。




「相変わらずだった。」





イタチは笑うと嬉しそうに食器を片付け始めた。


「サスケ、良い友を持ったな。」





しばらく任務続きで他人ともほとんど会話していなかった。

ほんとは修行するつもりだったが、たまにはこういう日も悪くない。



「そうかもな。」




ナルト...

お前からは昔と変わらない大きな力を感じる。





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