sakura-bud-

□俺と兄さんと
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「お邪魔しますってばよ!!」


「ナルト君、久しぶりだな。元気そうで何よりだ。」


「おう!イタチの兄ちゃんもな!!...ん!この匂いはっ!!」



部屋に上がるなり鍋ののったコタツの中にもぐり込もうとするナルトを軽く蹴り飛ばす。



「いってー!!サスケ、何すんだってばよ!」


「鍋の前に手を洗え、ウスラトンカチ。」


「わかったってばよ...」


しぶしぶ洗面所に向かうナルトにため息が出る。


「ナルト君は相変わらずだな。」


「まったくだ...何笑ってるんだよ」


「いや別に」と言いながらまだイタチは笑っている。




今はイタチと二人で暮らしているが、イタチは暗部の長期任務のため家を空けている日も多い。そのため一人暮らしに近い生活をおくっている。

なのでナルトどころか兄弟二人で飯を食べることが久しぶりのように感じるのだ。




そもそもなぜこの面子で食べることになったのか。



4時間前にさかのぼる。






今日は久しぶりに第七班での任務だった。


Bランク任務だったが思ったよりも早く片付いたので、久しぶりだというのもあり第七班で食べにでも行こう、とナルトが言い出した。



「行きたいのは山々なんだけど、今日お母さんの誕生日なのよね。」


「えー、サクラちゃん...じゃあじゃあ!サスケはどうなんだってばよ?」


「俺は...」


サスケは今朝、玄関で任務帰りのイタチに会ったのを思い出した。


家にずっといるなら修行をつけてもらうチャンスかもしれない。




「俺は修行がある。」



「よしっ!サスケ何食べに行く?」


「おい、人の話を聞け!」


「だってさー、だってさー...」



ナルトは幼い時に両親を亡くしている。


昔はイルカや自来也などがたまに世話を焼いていたが、中忍になった今では完全に一人暮らしだ。



「ナルト!サスケくんの修行の邪魔しないの!」


「修行なんていつでもできるってばよ...」






「もう暗くなる。行くぞウスラトンカチ。」


「え?」




「晩飯、食べるんだろ?」


「...サスケ!!」





そして冒頭に戻るのだ。●●
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