sakura
□sin.1
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うん...?どこだここ...
あたりを見回すと着物姿や着流し見慣れない人々。
確かオイラは任務でサソリの旦那と木の葉の里に向かっていたはず...
...はずだった。
『今回の任務は俺が動く。デイダラ、お前の術は目立つからな』
『たしかに今回は潜入捜査だから旦那の方が向いてるけどよ...』
『...けどなんだ?』
『...じ、実は昨夜やっと新作ができたんだ!!うん!!だからオイラも動かせてくれよ!』
『だからか。最近どうも夜中うるせぇと思ってた。悪いがお前の意見を受け入れることはできねぇな...そもそも潜入捜査の何にあんなふざけたもの使うつもりだ、てめぇ』
『な、ふざけたものなんかじゃねぇ!!!芸術だ!!!うn『違うな。永遠の美こそが芸術だ』
『なんだと!!見てろ旦那!!!芸術は爆発だ!!!喝ッ!!!』
ドガアアアアアアン
...で気づいたらここか...
どうやら、オイラのアートの威力でここまで飛ばされたっぽいな。やっぱり新作はいい作品になった、うん。
新作の出来栄えに満足げな表情を浮かべたデイダラだったが爆発前まで一緒にいた相方の存在を思い出し顔をしかめた。
そういやサソリの旦那がいねえ。
飛ばされてきてたらここらへんにいるかもしれねぇからちょっと動くか。
それにしてもなんだここは。
歩くうちに分かってきたことがいくつかあった。街歩く人々を見ていると、どうやら彼らは忍ではないようだ。かといって賊の分類でもない。中には人間なのかどうかも分からないやつもいる。しかし、たまに刀を腰にしているのを見かけるあたりここは鉄の国か何かなのかもしれない。
「鉄の国...侍か」
「そこのお侍さん!!!」
ぼそっと呟いたとほぼ同時に声をかけられた。声主の方を向くと長髪黒髪の男と白いなんだかよくわからないものが手招きをしていた。
「うん?オイラのことか?悪いがオイラは侍じゃねぇんだ、うん」
「侍じゃなくても大歓迎だよ!!ちょっと寄って行かない?お侍さん!!」
「いやだから侍じゃねぇっつってんだろ」
「かわいい子いっぱいいるよ!!今なら人気bPとあっち向いてほい出来るよ!!お髷さん!!」
「お髷さんってなんだよ!!!オイラのこと馬鹿にしてんのか、うん!?」
カタッ
馬鹿にしたような呼び名に抗議していたら
白いよく分からないやつが長髪の男に向かってプラカードをだしていた。よく見ると文字が書いてある。
”桂さん、この人もしや...”
「ああ、俺も丁度そう思っていたところだ」
どうやらこの男の名は”桂”というらしい。
「な、なんだってんだ、うん...」
カタッ
”ニューハーフですか?”
「女に興味なしで長髪。これからかまっこクラブへ面接に行く途中なのかもしれない」
ブチッ
オイラの中で何かが切れた。
「...........ぶっころす!!!!つーか長髪ならテメーも負けてねぇだろ!!ヅラ野郎!!オイラのアートを感じやがれ!!!!」
「ヅラじゃない桂だァァァァァ!!!!」
「喝ッ!!!!」
ポテッ...
「...うん?」
奴らに粘土を投げ込んだはいいがどうも爆発しない。
「貴様!!!粘土を投げるとは!!!!
......エリザベスが......エリザベスが間違って食べちゃうでしょーが!!!!」
「........」
あの白い奴の名前がエリザベスという名前で『無駄にかっこいい名前だな!!』と突っ込みたいのも忘れるくらいデイダラは動揺していた。
「嘘だろ...チャクラが練れねぇ」
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