スーパーヒーロー大戦シリーズ

□目覚めよ、その魂!!
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その夜、お店では割れた皿などの食器が散乱しており、それを掃除していたゆりと翔一。その時、ゆりは先ほど男性を助けた翔一の姿を思い出していた。

翔一「ゆりちゃん、どうかしたの?」

ゆり「えっ?い、いえ…」

翔一「もしかして、さっきの事で?」
ゆり「はい…」

翔一「ゆりちゃん、人を救った事ないのかな?」

ゆり「いえ、人の命ならいくつも救ってきました。けど…」

ゆりの言葉の語尾に翔一は疑問に思っていた。

翔一「けど?」

ゆり「私、妹や父を救う事が出来ませんでした…」

ここからはゆりの記憶について語ります。

ゆりの父親、月影博士はある日こころの大樹という木についてフランスへと旅立って行ったが、3年前に消息不明となっていた。
その理由は、こころの大樹の研究に挫折を感じてデューンという少年に心をつけ込ませて仮面を付けたサバーク博士という『砂漠の使徒』の総指揮官となった。
さらには、ゆりの元妹でもある闇のプリキュア、ダークプリキュアを誕生してキュアムーンライトこと月影ゆりを倒す為に使われていたが、最終的にはキュアムーンライトに敗れてしまい、サバーク博士もゆりに正体と真相を明かしデューンとの対決により敗北し、ゆりをかばって二人とも光と共に消滅したという。

ゆり「私はいつでも妹と父、そして母の事を思っています。でも、この手で妹と父を救えなかったのに戦う資格はあるのかと…」

ゆりの自分が今思っている事を翔一に話すと、翔一は少し難しい顔になるが、すぐに笑顔になる。

翔一「ゆりちゃん、今でも自分の力で妹さんやお父さんを救えなかった事を後悔しているんだね。でも、それでもゆりちゃんはみんなの居場所を守って戦ってきたんだよね?だったらそれでいいじゃないか!みんなの居場所を守れば、ゆりちゃんの居場所も必ずあるよ!だから、もう深刻な顔しないで」

ゆり「翔一さん…」

翔一「それより、まずは腹ごしらえだ!俺が作ったカルボナーラは旨いから、食べていきなよ」

ゆり「いいんですか?」

翔一「もちろん!それに、今日はもう遅いから泊まりなよ。これは俺からのお願いだよ」

ゆり「分かりました!」

ゆりは翔一の願いを聞いてお店に泊まる事になった。
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