ラブライブ!サンシャイン!!ー18人の軌跡ー

□#1:輝きたい‼
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千歌と翔が出会ってから数時間後の4月7日の今日は浦の星女学院と内浦男子高等学校の入学式であった。学院内では、各部活動の勧誘などを行う中で2人の女子が他の部とは少し離れた場所で勧誘を開始していた。

???「スクールアイドル部です!春から始まる、スクールアイドル部です!よろしくお願いしま〜す!!」

???「スクールアイドル部です!どうぞ、よろしくお願いします!」

ダンボールの上で鉢巻をしてメガホンを持ちながら片手にスクールアイドル部と書かれたチラシを手に宣伝をしていた高海千歌と新入生などにチラシを配る渡辺曜の姿があった。

千歌「輝けるアイドル!スクールアイドル〜!」

千歌はメガホン片手に大声で呼びかけるが、誰一人として近寄っては来なかった。

曜「全然だね、千歌ちゃん…」

千歌「はぁ……なんでかなぁ?」

大地「おおっ!千歌と曜じゃねーか!」

すると、学校の校門からよじ登って千歌と曜の姿を見て喜ぶ表情を見せる大地の姿があった。

曜「あっ、大地くん!おはヨーソロー!」

大地「おはヨーソロー!」

曜と大地はお互いに敬礼のポーズを取って挨拶をすると、横から校門をよじ登った千歌が校門外を見るとそこには翔と悠人の姿があった。

千歌「あっ!悠人くんに翔ちゃん!」

悠人「千歌ちゃん、久しぶりだね」

翔「お前かよ、バカ千歌…ってか、俺の名前は大空翔(かける)だ!今朝も今も翔(しょう)ちゃんって呼びやがって!いい加減覚えろよ!!」

千歌「いいじゃんいいじゃん。細かいことは気にしなーい!」

翔「俺が気にするんだよ!!」

千歌と翔のやりとりを見ていた曜達は微笑んでいると、千歌は何かに気づいたのか、後ろを振り向くと仲良く歩いて話している少女2人が目に入った。

曜「どうしたの?千歌ちゃ…あれっ!?」

曜が横に振り向くと、千歌の姿はないと思いきや見つけた2人の所へと走り出して会いに行っていた。

千歌「あのっ!」

???「うわぁ!?」

千歌「あ、驚かせてゴメンね。ねぇ、スクールアイドルやりませんか?」

???「ずら?」

千歌のいきなりの横暴に仲良く歩いていた少女2人の内、1人が驚くと千歌は謝りながらもスクールアイドルの勧誘を始めると薄い茶髪の少女の語尾を聞いた千歌は首をかしげると茶髪の少女は手で口を塞ぐ。

千歌「大丈夫。悪いようにはしないから。あなた達なら人気が出る!間違いない!」

翔(アイツ絶対悪いように使わすつもりだな。てか、スカウトマンかよ…)

千歌の言葉に遠目で見ていた翔は内心ツッコんでいると、茶髪の少女の後ろにいた赤髪のツインテールの少女が千歌が持っていたチラシを興味津々に見ていた。

千歌「興味あるの?」

???「ライブとかあるんですか?」

千歌「ううん。これから始めるところなの。だから、あなたみたいなのは是非入部してほしいの!」

赤髪のツインテールの少女の表情を見た千歌は誘おうと手を握ると、ツインテールの少女は急に青ざめた表情になると横にいた茶髪の少女は手で耳を塞いだ瞬間だった。

???「ピ、ピギャアアアアアアァァァァァァッ!!!!」

千歌「うわあああっ!!?ど、どうしたの!?」

???「ルビィちゃん。極度の人見知りで…」

悠人「いや、人見知りっていうレベル超えちゃってんだけど!?」

大地「鼓膜が破れるほどの大悲鳴なんだけどぉ〜!?」

赤髪のツインテールの少女の悲鳴が校内に響くと、驚きを隠せない千歌に茶髪の少女はツインテールの少女の事情を話していると、近くにあった桜の木の上から濃い青髪の少女が落ちてきた。

翔「ま、またなんか変なの出てきたぞ…」

悠人「どうなってんのこの学校!?1年前はこんなんじゃなかったのに!」

翔と悠人がそう話していると、濃い青髪の少女は着地した足の痛さに言葉が出ないと同時に持っていたカバンが頭に直撃してしまう。

千歌「あの〜、色々と大丈夫?」

千歌がロングヘアの少女を心配していると、少女は次の瞬間目の色を変えて微笑み出した。

???「ここはもしかして、地上?」

千歌「ひっ!ぜ、全然大丈夫じゃなかった!」

ロングヘアの少女のいきなりの表情や態度の変化に千歌達は若干引いていた。

翔(若干どころじゃねーだろ!)

???「という事は、あなた達は下劣で下等な人間というわけですか?」

曜「うわぁ…」

大地「あの子、俺たちと同じ人間なのに何言ってんだ?」

千歌「それより、足は大丈夫なの?痛くない?」

千歌はロングヘアの少女の足が気になり、チョンチョンと足を触ると少女は痛そうな顔をするが我慢強く平気な顔に変わる。

???「痛いわけないでしょ!この体は単なる器なのだから!ヨハネにとってこの姿はあくまでも仮の姿…」

悠人「ヨハネ…?」

大地「仮の姿…?」

翔「バカか?アイツ…」

ロングヘアの少女は自らヨハネと名乗るが、悠人達は何が何だか分からない状況だった。

ヨハネ「おっと、名前を言ってしまいましたね。我が名は堕天使ヨハ…」

???「…善子ちゃん?」

ヨハネ「………えっ?」

すると、ヨハネが自己紹介を開始しようとすると茶髪の少女はヨハネに向かって善子という別の名前を言うと、ヨハネは率直に固まった。

???「やっぱり津島善子ちゃんだ!覚えてない?幼稚園で一緒にいた国木田花丸ずら!」

善子「は、は・な・ま・る〜!!?…に、人間風情が何を言って…」

花丸「じゃ〜んけ〜ん…」

「「ポン!」」

茶髪の少女、国木田花丸はロングヘアの少女を津島善子と呼ぶと善子は額に汗をかいておどおどとしていると花丸は善子に向かってじゃんけんを仕掛ける。すると、花丸がグーを出すと善子はチョキを出したのだが、善子のチョキはやや特殊で、右手の小指と中指を折り、親指と人差し指、そして薬指を伸ばしていた。

翔「なんだよあのチョキの出し方!?つーか負けてるし!」

花丸「このチョキ!やっぱり善子ちゃんずら!」

善子「善子言うな!いい?私はヨハネ!ヨハネなんだからね〜!!」

善子は花丸にそう言うと、頭にカバンを乗せたまま花丸達から走り去ろうとするが、花丸は善子の後を追い、ルビィも花丸の後を泣きながら追いかけていく。

善子「なんでついてくるのよ〜!!」

花丸「善子ちゃ〜ん!待つずら〜!」

ルビィ「待って〜!花丸ちゃ〜ん!」

「「「(何だったんだ…)」」」

善子達の言動に翔達はただただそう思うだけであった。すると、千歌達の後ろでスクールアイドル部のチラシを持って見つめる黒髪の少女が立っていた。

???「ちょっとお話、いいですか?」

千歌「えっ?」

???「あなたですの?このチラシを配っているのは…」

千歌「は、はい…」

???「では、いつ何時スクールアイドル部というものがこの浦の星女学院に出来たのですか?」

黒髪のロングヘアの少女の質問に千歌は焦りながら答えようとするが、目の前の人物が誰なのか分からないので安直に聞き始めた。

千歌「もしかして、あなたも新入生?」

曜「ちょっ!違うよ千歌ちゃん!その人は新入生じゃなくて上級生だよ!ほら、緑色のリボンしてるでしょ?」

千歌「あっ!本当だ!」

曜「それにヤバイよ!よりにもよって、生徒会長と出会うなんて…」

千歌「え……えええぇぇぇ〜!!?生徒会長ぉぉぉ〜!!?」

黒髪のロングヘアの少女の正体は浦の星女学院の生徒会長、三年生の黒澤ダイヤであった事を知った千歌は大声で驚愕の声をあげる。
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