ラブライブ!サンシャイン!!ー18人の軌跡ー

□#0:諦めかけた夢
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その夜、ベッドに寝ていた翔は夢を見ていた。それは、先程の過去に起こった自分のトラウマであった。手術室の中で当てられたライトに照らしながらメスを持ちながら目の前にいる少女の足を手術しようとするが、恐怖で手が震えていた。

『血圧上昇!心拍も上がっています!』

『何やっているんだ!?早くオペを成功させろ!』

翔『無理だ……無理だ……無理だ!!』

看護師、附属の先生に言われるも、翔は頭を抑えながら怯えていく。やがて、周りは一筋の光もない真っ暗な空間へと入る。

翔『くそっ…苦しい…!』

『お前は何も出来ない人間だ』

『お前は一つのオペも成功出来ない』

『お前は一生逃げ続けていくんだ』

翔『違う!俺は…俺は!!』

周りからの批判な声に翔は否定し続けていく中、翔は目を開いた。気が付けば、自分の部屋のベッドの上にいて、大量の汗が流れていた。

翔「ハァ…ハァ…ハァ…くそっ!またあの夢か…」

翔はベッドから起き上がって首や顔に流れていた汗をタオルで拭き、パジャマから学校の制服へと着替える。

翔(今日からあの学校に行くのか。たった一年しか時間がないあの学校に…)

???「おっはよ〜!!!」

翔「どわぁ!?」

翔が制服に着替えて部屋から出ようとしたその時、部屋の障子から飛び出してきたのはオレンジ色の髪に頭頂部にアホ毛、三つ葉のクローバーのヘアピンを付けた少女が入ってきた。そう、彼女こそが翔と数十年前からの幼馴染みの高海千歌である。

千歌「うぅ〜!翔(しょう)ちゃ〜ん!久しぶり〜!!」

翔「なっ!ち、千歌…ぶはぁ!!」

千歌は久々に会った翔に嬉しさのあまり翔に向かって飛びかかってきた。翔は受け身の体勢になれず、そのまま飛びかかる千歌の膝に腹部を直撃される。

千歌「会いたかったよ!翔(しょう)ちゃ〜ん!」

翔「や、や…やめろおおおおぉぉぉっ!!!」

千歌「うわぁ!?」

抱きつく千歌に翔は限界を感じて千歌を離れ出す。

翔「いきなり俺の腹部に向かって飛び膝蹴りするような抱きつく方があるか!!それに、俺の名前は大空翔(かける)だ!勝手に翔(しょう)ちゃんって呼ぶなっ!!」

千歌「え〜!?いいじゃん。私たち、友達なんだし〜!」

翔「友達だろうと何だろうともっとマシな接し方っていうのを知らねえのか!!」

翔はそう千歌に説教をすると、千歌はいきなりある事を思い出した表情をする。

千歌「そうだ!忘れてた!」

翔「な、何が?ていうか、勝手に話逸らすな!まだ終わってないぞ!」

千歌「ごめん翔ちゃん!私、急いで学校に行かないと!曜ちゃんが待ってるから!」

千歌はそう言って、翔の部屋から慌てて飛び出していき、学校へと向かった。

翔「…あ、あのバカチカがああああぁぁぁっ!!!」

こうして、2人の出会いは感動と言えないほどのあっという間な時が過ぎた。しかし、これからが2人の夢へと繋ぐ物語が始まろうとするのです。


ED:青空Jumping Heart
♪:Aqours
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