ラブライブ!The School Idol Movie Full Throttle

□エピローグ_僕たちはひとつの光…そして、未来へ_
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穂乃果達はアキバドームの最後のライブに向けて練習を始めようとすると、穂乃果は少しだけ違和感な気持ちでいた。

海未「どうしたのですか?」

穂乃果「ねぇ、私たちっていつも9人だっけ?」

「「「えっ?」」」

穂乃果のいきなりの発言に海未達は驚きの声をあげた。

真姫「何言ってるのよ。私たちいつもμ's9人で活動していたじゃない」

にこ「他に誰がいるっていうの?」

穂乃果「うん。μ's9人で活動しているのは間違ってないよ。でも、なんだか急に人が減ったって感じがして…」

花陽「秋葉原の中央通りライブで大人数のライブをしたから、私たちがいるのに少なく感じているとか?」

穂乃果「そうじゃない…けど、誰かを忘れているような…」

穂乃果の言葉に海未達はお互いの顔を見ながら考えていたが、何も分からなかった。その頃、音ノ木坂の校門前では紘汰達が外に出て校舎を眺めていた。

紘汰「穂乃果のやつ、いつの間にか強くなったな…。俺たちがいなくても、もう大丈夫だな」

晴人「紘汰……いいのか?穂乃果ちゃん達に別れも告げないで、もうこの世界には帰ってこれないんだぞ!」

晴人の言葉に紘汰は下を俯く。そう、先程まで穂乃果達と一緒にいた紘汰達だったが、紅渡の力により紘汰達との出会いや思い出も全て消したのだった。先程の穂乃果の言葉は紘汰達との記憶が消えた事である。

士「だが、しょうがない事だ。俺たちはこの世界の人間ではない。よってアイツらと一緒にいる時間も限られている。だろ?紅渡」

士がそう言い、紅渡の名前を呼ぶと目の前から紅渡が現れた。

翔太郎「お前、俺たちをなんでこんなところに…?何がしたいんだよ…?」

紅渡「僕はただ、あなた達の力が借りたかった。本来のラブライブの物語はあなた達の力がなくても進むはずでした。しかし、無数に広がる宇宙の一つ一つは別々の運命に辿るのです」

紅渡はそう語ると、一つの星を紘汰達に見せた。そこには、廃校された音ノ木坂を前に泣き倒れる穂乃果達の姿があった。

渡「これって…!」

紅渡「μ'sが作られても、進む物語が同じとは限らない。このような残念な結末にならないようにあなた達が手を取り合える希望が必要だったのです」

雄輔「そうだったのか…」

翔一「確かにそうだけど……別れの言葉無しに消え去るなんて、あの結末と同じ悲しみと対して変わらないじゃないか!!」

紅渡「では、あなたは最後に星空凛の涙を見て別れるというのですか?」

翔一「そ、それは……」

紅渡の言葉に翔一は言葉を失い、下を俯く。すると、紘汰は口を開いて話し出した。

紘汰「俺は別に構わない。確かに、穂乃果と最後に何も言わずに別れるのは寂しい。けど、俺は穂乃果と約束したんだ。『最後までやり遂げる!』って!」

紘汰の言葉に晴人達は戸惑いながらも軽く頷いた。すると、それを聞いた紅渡は目の前に空間を作り出して自分たちの世界へと帰ろうとしていた。

紘汰(これで…いいんだよな。穂乃果……またな)
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