逆巻家での舞踏会T

□上に股がって/カナトver
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カナト「.....まったく、君はどうして今日という日に限ってお菓子を焦がしてしまうなどと失敗をするのですか!!信じられません...」


貴「......す、すみません.....!以後、気を付けます、」



カナト「ううっ..以後じゃ遅いんですよ!ハァ.......ったく、いつになったらその少し抜けているところが治るのでしょうかね.....!」

私の目の前で、涙目を浮かべる彼、


逆巻カナトくんはたいそうご立腹である。






今日、私は彼とお菓子を作ると約束をしていた。

彼は今日までそのことを凄く楽しみにして、
逆巻家の最大の特徴であるドSであるという性格をここ最近見なかったくらいだ。




それほど彼に期待させた挙げ句、


今日になって混ぜ合わせていたクリームを焦がしてしまうという残念なことが起こってしまったのだ。



お陰でその一部始終見ていた彼は一瞬固まりそして動きだしたかと思うと、

目に大粒の涙を浮かべ怒りを私にぶつけてきたのだ。




......確かに今回は私が悪い、そのせいでカナトくんが握りしめているテディも力が入りすぎて顔がとてつもなく、歪んでいる。




.....ごめんなさい、カナトくん。

.....ごめんなさい、テディ....。



貴「待ってて!どうにかするから!!」

折角約束はしたんだから!

と私は挫折ギリギリのところを這い上がり、焦げたクリームに新たなホイップを入れ、かき混ぜ始める。



カナト「ヒック...うっ.....、?..何をしているのですか?今ごろ悪あがきをしているのではないでしょうね?」

カナトくんが怒りと疑いの眼差しを私に向ける。




.....うーん、見方によればそうなのかもしれないけど、このままじゃカナトくんに何されるか分からないからな......

貴「...そんなことないよ!だからほんのちょっとだけ待って!!」


彼に大丈夫だから、と声をかけ先程よりかき混ぜる力を強くして
クリームを復活させる、



このまま不機嫌なままで終わらせないもんね!
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