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□if〜もしもの世界〜二人の日常
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ミックスジュース


珍しくカウンターに座るナツの前にジュースがコトリと置かれた。

「ミラ、俺はジュースなんて頼んでねーぞ?」
「ふふ、これは試作品のミックスジュースなの。ナツは味覚が敏感じゃない?だからアドバイスしてほしくてね。」
「ふーん、俺の感想でもいいのか?」
「ええ。」

ナツはコップを手に取り、まずは匂いを確認する。

(…おかしな匂いはしねーな…果物の匂いだけだ…)

ミラはいつも通り、ニコニコとしている。

ぐいっとコップを呷った瞬間。

「おっはよーナツー!!」
「ぶはっ!?」

ナツの背後からルーシィが勢いよく抱きついてきた。
当然、ミックスジュースはナツの喉を通らずに顔面を直撃した。

「あれ?」
「あらあら。」
「…」

べろりと口の周りについたジュースを舐めとり、ナツはミラに向き合う。

「味は悪くない。少し酸味がキツイ感じがする。青リンゴじゃなくて完熟したリンゴの方が俺は好きだ…」
「ありがとナツ。ところでいいの?ルーシィ逃げるわよ?」

そうっと逃げ出そうとするルーシィをナツが追いかける。

「逃がすかああああーーーー!!」
「きゃあああーーーごめんなさーい!!」

静かだったナツが、ルーシィが現れてからは感情をだすようになったとミラは思った。

(でも、まだルーシィの前だけなんだけどね。ふふふ。今日は偶然とはいえ良いもの見れたわ。)


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